REBORN (山下達郎の曲)

シングル「REBORN」について

山下達郎のシングル「REBORN」は、2017年9月13日にリリースされ、彼の通算50作目のシングルとなります。この作品は、東野圭吾による同名のベストセラー小説を基にした映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の主題歌として特別に書き下ろされました。映画のスタッフからは、原作に登場する「再生」をテーマにした楽曲を創り上げてほしいという依頼があり、山下はその挑戦ほどの時間をかけて「REBORN」を完成させました。彼自身、この作品に対する注文が非常に難しかったと語っており、「死生観」をテーマにしていることが印象的です。人がどのように生き、どこへ向かうのかという根本的な問いを通じて、映画の物語に寄り添い、その深さを引き立てることを意図しています。

廣木隆一監督も、この曲についてコメントしており、「映画の主題を見事に捉えた静かで力強い、優しさをも伝える名曲」と絶賛しています。また、「REBORN」は2022年にリリースされたアルバム『SOFTLY』にも収録されています。

本作には、映画の中で門脇麦が演じるセリによるバージョンも収められています。こちらはオリジナルとは異なるアレンジで、アコースティック・ギターを基にしたサウンドと門脇の透明感あふれる歌声が調和しており、聴く人にシンプルながらも深い感動を与えます。山下達郎の作品に他者が歌う音源が収録されるのは、この作品が初めての試みです。さらに、ハーモニカとアコースティック・ギターで演奏された“Harmonica Version”も存在し、別のアプローチで楽曲を響かせています。このバージョンは、映画プロデューサーからのオファーによって実現したものです。

プロモーションとマーケティング

発売に際して、各CDショップやオンラインストアでの購入者には、数量限定の特典応募券が付いたオリジナルジャケットのステッカーがプレゼントされました。このステッカーに付随する応募券を使って、さらなる特典が抽選で進呈されるなど、購入者を楽しませる取り組みも行われました。

ミュージックビデオ

ミュージックビデオは廣木隆一が監督を務め、映画にも出演している門脇麦を起用しています。ビデオの中では、亡き父との思い出を振り返りつつ、感謝の気持ちを込めて前向きに生きる女性の姿が描かれています。映画や楽曲のテーマである“想い”が、時を超えて受け継がれていく様子が心に響く映像として表現されています。撮影は富士山にて行われ、撮影日が偶然にも門脇麦の誕生日と重なったことも話題となりました。

また、門脇麦が演じるキャラクターのセリによる「REBORN」が歌われるシーンを収めた別のミュージックビデオも制作され、映画の中のライブや海辺でのバレエダンスなど、印象深い瞬間が再構成されています。これにより、日本を代表するミュージシャンとしての成長を遂げたセリの姿が描かれ、視聴者の心に深く刻まれる映像作品となっています。

収録曲とクレジット

「REBORN」には、オリジナルの他、門脇麦によるバージョン、ハーモニカバージョン、いくつかのライブ録音が収録されており、多様なアプローチで楽しむことができる内容となっています。各楽曲には優れたアーティストたちが参加しており、その魅力が発揮されています。音楽ファンにとって、持っておきたいリリースとなることは間違いありません。

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