REBORN (清木場俊介のアルバム)

清木場俊介 『REBORN』

清木場俊介のキャリアにおいて通算10枚目のオリジナル・アルバムにあたる『REBORN』は、2017年3月29日にSPEEDSTAR RECORDSからリリースされました。これは前作『FACT』から約2年ぶりの新作であり、ファンにとっては待望の一枚となりました。

本作は「初回限定盤（CD+DVD）」と「通常盤（CD）」の2形態で発表されました。CDには、先行シングルとしてリリースされていた「友へ」を含む全13曲が収められています。初回限定盤に付属するDVDには、これらの楽曲の中から選ばれたミュージックビデオが収録され、楽曲の世界観を視覚的にも楽しむことができる内容となっています。また、アルバム発売から約4ヶ月後の2017年8月5日には、アナログ盤としてもリリースされ、音楽ファンに多様なリスニング体験を提供しました。

アルバムに収録された全13曲は以下の通りです。

FREE MAN
TO LIVE OR DIE
Baby I love you
風のように
あの海へ
お前しか愛せない
僕の傍にいた君は...君の傍にいた僕じゃない
友へ
悲しいコトがあれば
Like my sense
SIGN of IMPACT
手繰り寄せて
* 母ちゃんの幸せじゃけぇ

これらの楽曲には、清木場俊介の当時の心境や、他者への思い、自身の内面などが色濃く反映されています。

特に、収録曲の中からいくつかの楽曲について、アーティスト自身の言葉や背景が伝えられています。21枚目のシングルとしてもリリースされた「友へ」は、盟友であるEXILE ATSUSHIへの深い思いを綴った楽曲として知られています。長年にわたる友情や、お互いを認め合う関係性が歌詞に込められており、多くのファンの感動を呼びました。

また、「Like my sense」という楽曲について、清木場俊介は「弱さも強さも自分の中にあるものだから。片方だけを隠すのはリアルじゃない」と語っており、自身の内にある様々な感情や側面を偽りなく表現することの重要性を説いています。そして、「そのためには「僕の傍にいた君は…君の傍にいた僕じゃない」みたいな曲も唄いたいんです。あの曲は、頭の2行くらいは、特別ですね。」と付け加えており、「僕の傍にいた君は...君の傍にいた僕じゃない」という楽曲もまた、彼のリアルを追求する姿勢から生まれたものであることが示唆されています。自身の変化や、他者との関係性の中で見えてくる自己の多様な姿を正直に描こうとする彼の音楽性が表れた一曲と言えるでしょう。

さらに、「母ちゃんの幸せじゃけぇ」は、清木場俊介自身の母親への思いと、その教えをテーマにした楽曲です。この曲について彼は、「これは母親の教えを、そのまま母親の言葉で書きました。自分がキツいときに聴く、一生モノの、自分のための応援ソングになりました」と語っています。人生の困難な局面で自身を支える、母親から受け取った温かい言葉や教えを、歌詞にストレートに落とし込んだ、パーソナルでありながらも普遍的な共感を呼ぶ応援歌となっています。

このアルバムのリリースを記念し、清木場俊介は全国ツアー「清木場俊介 ROCK&SOUL 2017 "REBORN"」を開催しました。2017年6月10日から7月29日にかけて、全国各地で計11公演が行われ、アルバム『REBORN』の世界観をライブで表現し、多くのファンと熱狂的な時間を共有しました。このツアーは、アルバムタイトルに冠された「REBORN」という言葉が持つ「再生」や「再出発」といった意味合いを、音楽を通じて具現化する場ともなりました。

『REBORN』は、約2年間の沈黙を経て発表された作品として、清木場俊介のアーティストとしてのさらなる進化と、等身大の感情を赤裸々に表現する姿勢が詰まったアルバムです。先行シングルや多様なリリース形態、そして全国ツアーと連動して展開された本作は、彼の活動の中でも重要な位置を占める一枚と言えるでしょう。

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