RHYTHM RED BEAT BLACK

RHYTHM RED BEAT BLACK

「RHYTHM RED BEAT BLACK」は、TMNがリリースした23枚目のシングルであり、アルバム『RHYTHM RED』からのシングルカットとして発表されました。この楽曲は、ハウス食品の広告ソングとしても知られ、シングルはアルバムに収録されたものと同じテイクでリリースされています。新たなリミックスやアレンジの作業は行われておらず、元の作品の魅力をそのままに受け継いでいます。

音楽性とコンセプト

コンセプトとしては、退廃やデカダンス、世紀末の雰囲気を反映したダンスチューンとして制作されました。ハウスやグラウンド・ビートの音をベースに、トーキング・モジュレーターを使った後味のあるパートが特徴です。このトーキング・モジュレーターは、ギタリストの葛城哲哉によって演奏された音源を小室哲哉が編集し、シンクラヴィアに収録するという手法で作られました。特に、この楽曲の制作にあたり、ジョージ・クリントンの来日公演でのパフォーマンスからインスピレーションを得たことが重要なポイントです。

メンバーの声

メンバーの木根尚登は、小室が不安に思っていたことを振り返りながら、「今までの16ビートのノリも1曲は欲しいと悩んでいたが、このような楽曲ならばいつでも作れると安心したに違いない」と語っています。実際、小室自身も「もし『RHYTHM RED』にハードロック要素が無ければ、この曲をリードシングルにすることでアルバム全体でグラウンド・ビートを深掘りしたかもしれない」と述懐しています。

DREAMS OF CHRISTMAS

シングルのB面には「DREAMS OF CHRISTMAS」が収録されています。この曲はNTTのポケットベルのCMソングとしても使用されており、ハモンドオルガンやアコースティックギター、さまざまな楽器で構成されています。また、レコーディングは1日で完了し、翌日にはミキシングが行われました。面白い点として、宇都宮隆は『TM NETWORK|TM_NETWORK RHYTHM RED TMN TOUR』で喉を痛め、その影響でフルコーラスを歌えなかったため、他のメンバーがボーカルを担当することになりました。

サビの構成は、宇都宮、木根、小室、葛城の4人全員が協力して作り上げており、メンバーの役割分担も明確です。特に、サビのコーラスがラジオで流れた際に、著名なシンガーソングライターの山下達郎から賞賛されたというエピソードも印象的です。

収録曲と作品

このシングルに収録されている楽曲は、シリーズの中でも特別な位置を占めており、様々なベスト盤やライヴアルバムにも登場しています。特に、『TM NETWORK|TM_NETWORK CLASSIX 1』や『TM NETWORK|TM_NETWORK THE SINGLES 2』、また、様々なリミックスが施されている作品もあります。

参加ミュージシャン

「DREAMS OF CHRISTMAS」には、木根尚登、葛城哲哉、小室哲哉、阿部薫、秋葉淳といった才能豊かなメンバーが参加しており、それぞれの楽器を駆使しながら、ハーモニーを創り出しました。彼らの協力によって、TMNの音楽が生き生きとしたものとなり、ファンにとって忘れがたい一曲となっています。

このように、シングル「RHYTHM RED BEAT BLACK」は、音楽的な革新とメンバーの協力を背景に、戦略的に制作されました。彼らの想いが詰まったこの作品は、今なお多くのリスナーに影響を与え続けることでしょう。

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