RPGA

RPGA（ロール・プレイング・ゲーム・アソシエイション）とは

RPGA（ロール・プレイング・ゲーム・アソシエイション、またはRPGAネットワーク）は、もともとTSR社、後にウィザーズ・オブ・ザ・コースト（WotC）社が組織した、ロールプレイングゲーム普及のための組織です。1980年から2014年まで、世界中でロールプレイングゲームを組織的に広める活動を行っていました。

歴史

ダンジョンズ&ドラゴンズ（D&D）の最初の出版社であるTSR社の初期の従業員の1人、フランク・メンツァーは、ロールプレイングゲームの質の向上を促進し、ファン同士が出会いゲームをプレイできる場を提供するため、RPGAを発案しました。

1980年11月、メンツァーは主にTSR社の人気商品（AD&D、ガンマ・ワールド、トップ・シークレット）を使用したゲーム大会を開催する目的でRPGAを設立しました。大会では、ダンジョンマスター1人と4～8人のプレイヤーが、RPGAが提供する4時間想定のアドベンチャーをプレイしました。各プレイヤーには、背景、装備、他のキャラクターに関する情報が記載された作成済みのキャラクターが与えられました。アドベンチャー終了後、プレイヤーとダンジョンマスターは、ルール理解度とロールプレイ能力を考慮し、同じテーブルのプレイヤーから「勝者」を選出しました。参加者には競技イベントでの成績に応じて経験点が与えられ、次のイベントで経験点を加算し、キャラクターを成長させることができました。

当初、RPGAは年会費制であり、会費には『ポリヘドロン』誌の定期購読が含まれていました。会員は主に北米に集中していましたが、1989年にはノルウェー、スウェーデン、デンマーク、イギリス、イスラエル、オーストラリアにも拡大しました。

リビング・キャンペーン

1987年、RPGAは単発のアドベンチャーではなく、長期的な取り組みであるリビング・キャンペーンを構想しました。リビング・キャンペーンでは、プレイヤーの行動がキャンペーン全体のストーリーに影響を与えます。最初のリビング・キャンペーンは、レイヴンズ・ブラフの街を舞台としたアドベンチャーシリーズ「リビング・シティ」でした。最初のアドベンチャーモジュール「キャラバン」は、1987年8月のGen Conで発表されました。

従来のRPGAトーナメントでは作成済みのキャラクターが与えられていましたが、「リビング・シティ」ではプレイヤー自身がキャラクターを用意する必要がありました。また、経験点の獲得もプレイヤー個人ではなく、個々のキャラクターに与えられるようになりました。同じキャラクターで次のアドベンチャーに参加することで、経験点を蓄積し、キャラクターを強化することができました。

キャンペーン全体のストーリーに影響を与えるため、各アドベンチャー終了後、プレイヤーは結果をRPGA本部に送り集計してもらいました。プレイヤーの多数が成功または失敗した場合、キャンペーンのストーリーが変更されました。例えば、特定のアドベンチャーで多くのプレイヤーが呪いを解除した場合、その呪いは以降のアドベンチャーには登場しなくなります。

「リビング・シティ」は人気を博し、2000年代にはRPGAはさまざまなリビング・キャンペーンを生み出しました。最大のものは「リビング・グレイホーク」で、2000年から2008年まで世界中で数千人がプレイしました。当時、RPGAは南極を除くすべての大陸に会員を有していました。

2002年にRPGAの会費は無料になりましたが、『ポリヘドロン』誌はパイゾ・パブリッシングに買収され『ダンジョン』誌の企画ページとして発行されるようになったため、定期購読は会員特典ではなくなりました。

D&Dアドベンチャラーズ・リーグへの移行

2014年、WotCはRPGAの活動を停止し、「D&Dアドベンチャラーズ・リーグ」を発足させました。

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