RTS指数

RTS指数（RTS Index）

RTS指数は、ロシアの株式市場における代表的な株価指数であり、モスクワ証券取引所に上場している流動性の高い銘柄から構成されています。この指数は時価総額加重平均型であり、米ドルで算出される特徴があります。基準日は1995年の9月1日であり、この時の時価総額を100とし、その後の株価変動に基づいて指数が変動します。成分銘柄はRTS情報委員会によって定期的に見直され、通常は3か月ごとに更新されています。現状では約40銘柄が含まれています。

モスクワ証券取引所では、RTS指数の他に、ロシア・ルーブル建てのMOEXロシア指数も発表されています。これらの指数は、かつて独立して算出されていたロシア取引システム（RTS）とモスクワ銀行間通貨取引所（MICEX）から派生したものであり、2011年に合併してモスクワ証券取引所が誕生したことによります。合併後も、両指数はそれぞれ算出されており、構成銘柄の変更は同時に実施されています。

RTS指数の推移

RTS指数は、1995年の設立以来、さまざまな経済状況において変動を続けています。その動向は、ロシア経済全体の健全性や投資家の信頼度を測る指標として注目されています。特に2008年の金融危機の際には、指数が大幅に変動し、投資家にとって重要な警鐘となりました。

最高値の記録

RTS指数の最高値は、2008年5月19日に記録されたものであり、終値で2,487.92ポイント、最高値で2,498.10ポイントを示しています。この数値は、ロシア経済が上昇傾向にあった時期を反映しています。以降、世界的な金融危機により急激な落ち込みが見られましたが、現在も回復を目指して変動を続けています。

特定の銘柄の価値は、国内外の政治的、経済的要因に強く影響されます。そのため、RTS指数はただの株価の指標ではなく、ロシア市場における信頼度や安定性を示すバロメーターとしても重要な役割を果たしています。

構成銘柄

RTS指数の具体的な構成銘柄は、モスクワ証券取引所の情報サイトを参考にすることができます。これには、金融セクター、エネルギー関連、製造業などの主要な企業が含まれており、ロシア経済の多様性を示しています。銘柄の入れ替えも随時行われ、最新の市場トレンドを反映するように設計されています。

参照情報

RTS指数やMOEXロシア指数に関する詳細な情報は、モスクワ証券取引所の公式ウェブサイトや多くの金融ニュースサイトで入手可能です。特に、ブルームバーグなどの情報サイトでは、リアルタイムのデータが提供されています。これにより、投資家は最新の市場動向を把握し、戦略的な投資判断を行うための助けになります。

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