RabbitMQ

RabbitMQは、Advanced Message Queuing Protocol（AMQP）を実装した、オープンソースのメッセージングミドルウェアです。メッセージキューイングシステムとして、アプリケーション間での非同期的なメッセージ通信を可能にし、システムの疎結合化やスケーラビリティ向上に貢献します。

技術的特徴

RabbitMQ Serverは、堅牢性と並行処理に優れたErlang言語で記述されています。また、Open Telecom Platform（OTP）フレームワーク上に構築されており、クラスタリングやフェイルオーバーなどの機能を提供し、可用性の高いシステム構築を支援します。

歴史

当初、RabbitMQはRabbit Technologies社によって開発されましたが、2010年4月にSpringSource社に買収されました。その後、SpringSource社はVMwareに買収され、さらにVMware、EMC、GEの出資により設立されたPivotal Software社がRabbitMQの開発とサポートを引き継ぎました。2019年にはVMwareがPivotal Softwareを吸収合併し、現在はVMwareがRabbitMQの開発・サポートを行っています。

クライアントライブラリ

RabbitMQは、公式にErlang、Java、.NET（C#を含む）のクライアントライブラリを提供しています。AMQPは言語に依存しないプロトコルであるため、公式対応言語以外にも、有志による様々な言語のクライアントライブラリが開発されており、RabbitMQ公式サイトでも紹介されています。

活用例

RabbitMQは、マイクロサービスアーキテクチャにおけるサービス間の連携や、バックグラウンド処理の実行、リアルタイムデータストリーミングなど、幅広い用途で活用されています。メッセージキューを使用することで、システムの負荷分散や障害時の回復力を高めることが可能です。

関連項目

Advanced Message Queuing Protocol (AMQP): RabbitMQの基盤となるプロトコル
メッセージキュー: アプリケーション間でメッセージを非同期的にやり取りする仕組み
WebSphere MQ: IBMが提供するメッセージ指向ミドルウェア

外部リンク

RabbitMQ web site - RabbitMQ公式サイト（英語）
* 米SpringSource、オープンソースのメッセージングシステム「RabbitMQ 2.0」を公開 - SourceForge.JP Magazineの記事(2010年8月26日)

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