Ray (BUMP OF CHICKENの曲)

BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKEN feat. HATSUNE MIKU「ray」

「ray」は、BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENが初音ミクとコラボレーションした際の2作目の配信限定シングルで、2014年3月12日にトイズファクトリーから配信されました。これは、前作「虹を待つ人」から約7ヶ月後のリリースとなり、再び配信限定の形式での発表です。

概要と制作

本楽曲は、BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENにとっても初音ミクにとっても特別な意味を持つ一曲です。楽曲「ray」は、BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENのメンバー藤原基央が作詞・作曲を手がけ、バンド自体によるアレンジが施されています。また、同日にリリースされたアルバム『RAY』に収録されている「ray」の別バージョンでもあります。これにより、BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENは2023年現在、初音ミクとのコラボレーションを「唯一」とする存在となり、その意義は一層強調されています。さらに、初音ミクにとっても、このコラボはクリプトン・フューチャー・メディア社公式による他アーティストとの初のコラボレーションとなりました。

リリース翌日、アルバム版の「ray」のミュージックビデオが公開され、監督は「A4A」の東市篤憲が務めました。クリプトン社が全面協力したこともあり、YouTubeでの影響力は大きなものでした。

ライブパフォーマンス

ライブでこの楽曲が初めて披露されたのは、2014年7月31日の東京ドームで行われたツアー『WILLPOLIS 2014』のファイナル公演でした。これが唯一の披露となり、多くのファンに強い印象を与えました。また、同年6月14日には初音ミクがMTV Video Music Awards Japan 2014でオープニングアクトとして「ray」を単独披露したことも大きな話題となりました。この模様は、初音ミクのオフィシャルイベント「初音ミク マジカルミライ2016」においてパッケージ化されています。

技術面の詳細

初音ミクのボーカルプログラミングは、レーベルメイトであるkz（livetune）が担当しました。kzは同年9月に発売されるアルバム『と』に、同楽曲のカバーを収録し、その流れで別の視点からも楽曲を楽しむことが可能になっています。

批評と反響

「ray」は、リリース以来さまざまな賛否が寄せられています。クラムボンのミトや音楽雑誌『MARQUEE』の編集長松本昌幸は、ラジオ番組内で本楽曲に対する意見を紹介しました。賛成派の意見としては「新たな挑戦」と評価され、一方で反対派からは「初音ミクのカルチャーに擦り寄るな」といった批判もありました。特にミトの意見は注目を集め、彼自身は以前のBUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENの楽曲を聴いて「めちゃイイじゃん！」と評価しつつも、賛否が存在することに「苛立つ」と述べています。松本昌幸は、日本のロックバンドと初音ミクのコラボがニュースになること自体が不満を引き起こすという見解を示し、両アーティストのコラボが日本の音楽シーンの遅れを象徴しているとも語っています。

一方、BUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENのメンバーとの親交が深い鹿野淳は、現在のVOCALOIDの音楽文脈がBUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKEN以降の流れに位置していることから「必然のコラボだった」と分析しています。

これらの意見表明は、日本の音楽シーンにおいて「ray」が持つ重要性を示唆し、楽曲がどのように受け入れられたのかを物語っています。

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