RikaTan

『RikaTan（理科の探検）』について

『RikaTan』（理科の探検）は、日本の科学雑誌で、理科の知識や実験、観察、ものづくりを幅広く取り上げています。教育学者の左巻健男氏が編集長を務め、多数の教育関係者が編集委員や企画委員としてボランティアで協力している点が特徴です。同人誌サークル「暗黒通信団」の関係者も複数関わっていました。

発行と歴史

2007年4月に星の環会から創刊され、2009年4月から2012年3月までは文一総合出版から発行されました。その後、季刊を経て隔月刊となり、編集長の家族企業であるサマキカクが発行元となりました。しかし、左巻氏の定年退職に伴い、2019年4月号で休刊となりました。その後、2020年7月には「ニセ科学を斬る！2020 今そこにあるカルト・オカルト・ニセ科学」と題した増刊号、2021年8月には「ステイホーム！ おもしろ実験・ものづくり」をオールカラーで発行しています。

内容と特徴

創刊当初から「観る・知る・遊ぶ・理科と自然の楽しさを実感！」を標語とし、理科実験や観察を中心に、多彩な理科の話題を提供してきました。創刊当初はゆとり教育への反対意識が強く、その後、左巻氏がEM菌を支持する人に訴えられたことをきっかけに、ニセ科学に対して批判的な立場を明確に打ち出すようになりました。現在では、毎年「ニセ科学を斬る」という特集を組み、EM菌やNMRパイプテクターなどの疑似科学商品に対して警鐘を鳴らしています。

メディアでの紹介

『RikaTan』は、朝日新聞（2007年4月15日）、日経産業新聞（2008年4月21日）、東京新聞（2008年6月25日）など、様々なメディアで紹介されています。

企画委員

企画委員には、左巻健男氏、黒ラブ教授、小波秀雄氏などが名を連ねています。

価格の変遷

『RikaTan』は、定価が高いことでも知られています。価格は消費税込みで以下の通りです。

2007年4月号 - 2010年3月号: 840円
2010年4月号 - 2012年3月号: 980円
季刊: 1440円
休刊後の臨時増刊: 1500円

派生書籍

『RikaTanブックス』という派生書籍も刊行されています。

疑似科学商品販売会社からの圧力

2019年4月号に掲載された小波秀雄氏による「『謎水装置』NMRパイプテクターに翻弄される人々」という記事は、その社会的意義からインターネットで無償公開されていましたが、NMRパイプテクターを販売する日本システム企画が、サーバ管理会社に圧力をかけ、閲覧不可にされました。小波氏の記事によれば、NMRパイプテクターはNMRとは無関係のただの永久磁石であり、「物理的には何の意味もないガラクタ」であるとされています。

脚注

RikaTan 理科の探検
国会図書館書誌（隔月刊）
国会図書館書誌（季刊）
国会図書館書誌（星の環会/文一総合出版）

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