Rugby X

Rugby Xの概要

Rugby Xは、ラグビーセブンズをベースにした、よりダイナミックでスピーディーな新しい形のラグビーです。本形式では、1チームは5人の選手で構成され、通常、3人のフォワードと2人のバックスが含まれます。試合の時間は約10分間で、ハーフタイムはありません。この新しいルールは、2019年10月29日にロンドンのO2アリーナで初めて開催された国際大会で披露されました。試合では、スピードとアクションを重視しながら、観客にエンターテインメントを提供することを目指しています。

Rugby Xのルール

Rugby Xは、従来のラグビーセブンズのルールにいくつかの独自の要素が加わっています。まず、試合のピッチはラグビーセブンズの半分のサイズで、55メートル×32メートルの大きさです。また、5メートルのランオフエリアが設けられています。

各チームは5人の選手に加え、7人の控え選手を持ちいます。控え選手はトライ後のブレイク時にピッチに入ることが可能で、これによりチームの交代がスムーズになります。得点はトライによって行われ、5点が与えられますが、コンバージョン、ドロップゴール、ペナルティキックはありません。

試合開始は、ボールを5メートルラインからタップスタートする方法で行われ、相手に対して10メートル下がるルールがあります。また、チップキックは認められているものの、ボックスキックは反則扱いとなります。もしキックの高さが10メートルを超えると、レフリーはボール追跡システムを用いてリアルタイムで情報を取得します。

ラインアウトは控え選手がクイックスローする形式に変更され、スクラムでは各チームの選手が3人ずつ参加し、プッシングやフッキングは禁止されています。万が一試合が引き分けになった場合は、5メートルライン上の守備選手1人と、ゴールから30メートル離れた位置にボールを持つ攻撃選手1人による「ワン・オン・ワン」で決着がつけられます。攻撃側は10秒以内に得点をしなければならず、この形式はサドンデス形式ペナルティシュートアウトに似ています。

Rugby Xの歴史

Rugby Xは、フィジー代表のコーチとして名を馳せたベン・ライアンによって考案されました。彼は世界ラグビーとラグビー・フットボール・ユニオン（RFU）の協力の下に、この新しい形式の開発を進めました。Rugby Xの目的は、ラグビーの魅力をさらに広めることにあり、特にスピード感あふれる試合展開がファンを惹きつけています。

大会と出場チーム

Rugby Xの大会が初めて開催されたロンドンでのトーナメントには、男女共に多くのチームが参加しました。女子チームにはフランス、アイルランド、アメリカ、イングランドが、男子チームにはフランス、アイルランド、アメリカ、イングランドの他にアルゼンチンとバーバリアンズが出場しました。女子トーナメントはイングランドが制し、男子トーナメントではアルゼンチンが優勝を果たしました。

まとめ

Rugby Xは従来のラグビーセブンズから進化を遂げた新しい競技形式であり、スピード感、戦略性、そしてエンターテインメント性を兼ね備えています。そのユニークなルールと試合形式は、ラグビーファンに新たな刺激を与えることでしょう。今後の成長と発展が注目されます。

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