SAGAアリーナ

SAGAアリーナ：佐賀の新たなランドマーク

佐賀県佐賀市SAGAサンライズパークに位置するSAGAアリーナは、2023年5月13日に開業した多目的アリーナです。最大8400人（固定席6300席）を収容可能な九州最大級の規模を誇り、佐賀県におけるスポーツ、文化イベントの中心地として注目を集めています。

建設の経緯：老朽化と新たな可能性

佐賀市には、佐賀県総合体育館がありましたが、築30年を超え老朽化が進んでいました。さらに、収容人数が2000人未満と、プロスポーツの試合開催には不向きな状況でした。この課題を解決し、2024年に佐賀県で開催される国民スポーツ大会を見据え、新たなアリーナ建設の必要性が浮上しました。

2017年3月に策定された「佐賀県総合運動場等整備基本計画」では、佐賀県総合運動場内に新たなアリーナの建設が決定されました。当初は6000席規模が想定されていましたが、検討委員会を経て8000席規模に拡大、総工費は約150億円と見込まれていました。しかし、建設費の高騰により、最終的には約197億円となりました。建設費用の増額は、佐賀県議会で議論を呼びましたが、最終的には付帯決議とともに予算案が可決され、建設は進められました。

建設工事は2020年6月に着工。その後、新型コロナウイルス感染症対策や障害物撤去などの影響で、完成が遅れる事態となりましたが、2022年12月に完了し、2023年1月26日に県に引き渡されました。

施設概要：多様なイベントに対応可能な設計

SAGAアリーナは、メインアリーナとサブアリーナから構成されます。メインアリーナは、面積3036㎡、最大8400席を誇り、バスケットボールやバレーボールの試合、コンサート、アイスショーなど、多様なイベントに対応できる設計となっています。天井高20m以上、ポータブルフロア、大型LEDビジョンなどの設備も完備しています。サブアリーナも1800㎡の広さを持ち、バスケットボールコート2面を収容可能です。

アリーナは、5日間かけて厚さ8センチの高品質の氷を張れるアイスリンク仕様にもなっており、開業直後からアイスショーイベントも数多く開催されています。

使用スポーツチームと経済効果

アリーナ開業時点では、V.LEAGUE Division1女子の久光スプリングスと、B.LEAGUEの佐賀バルーナーズが本拠地として使用しています。佐賀バルーナーズは、グランドオープン前の5月6日にプレーオフを開催し、アリーナでの最初のスポーツ試合となりました。久光スプリングスは、リーグ移行に伴い、2024-2025シーズンからSAGA久光スプリングスに改称しました。

B'zのコンサートがアリーナで初めて開催され、その経済波及効果は約3.9億円と試算されています。しかし、MICE施設としての周辺地域の対応は、まだ十分とは言えない状況です。

アクセスと周辺施設

SAGAアリーナは、SAGAサンライズパーク内に位置しており、陸上競技場、体育館などの施設が近隣に集まっています。佐賀市文化会館、佐賀県警察学校、国立病院機構佐賀病院なども比較的近くにあります。

まとめ：地域活性化の拠点

SAGAアリーナは、老朽化した施設の建て替えにとどまらず、佐賀県のスポーツ、文化、経済の発展に大きく貢献する施設です。今後、地域活性化の拠点として、さらなる発展が期待されます。

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