SANKYOレディースオープン

SANKYOレディースオープン

SANKYOレディースオープンは、日本の女子プロゴルフ界において、2000年から2011年までの12年間にわたり開催された格式あるトーナメントでした。この大会は、遊技機メーカーであるSANKYOが主催し、同社の創業地である群馬県を舞台として、例年10月の上旬から中旬にかけて実施されていました。日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）の公認競技として、多くのトッププロや若手選手が出場しました。

大会の開催地は、その歴史の中で一度変更されています。創設年の2000年から2009年までの10年間は、群馬県桐生市に位置する赤城カントリー倶楽部がその舞台となりました。しかし、2010年の第11回大会からは、主催企業であるSANKYOの関連会社が運営する、高崎市吉井町の吉井カントリークラブへと会場を移して開催されることになりました。

このトーナメントは、特に若手女子ゴルファーが経験を積み、頭角を現すための重要な機会を提供しました。例えば、2004年に優勝した北田瑠衣選手や、2006年の覇者となった諸見里しのぶ選手など、後に活躍する多くの選手がこの大会で勝利を収めており、若手の登竜門的な大会としても位置づけられていました。

惜しまれつつも、SANKYOレディースオープンの歴史は2011年大会をもって幕を閉じました。2011年11月30日、主催者から大会終了が正式に発表され、12回の開催をもってその歩みを終えました。最後の大会となった2011年大会では、賞金総額が1億円、優勝者には1800万円の賞金が贈られました。

歴代優勝者

（※カッコ内は優勝スコア）

第1回（2000年）： 不動 裕理 (-10)
第2回（2001年）： 山口 裕子 (-9)
第3回（2002年）： 木村 敏美 (-9)
第4回（2003年）： 李 知姫 (-12)
第5回（2004年）： 北田 瑠衣 (-4)
第6回（2005年）： 李 知姫 (-8)
第7回（2006年）： 諸見里 しのぶ (-1)
第8回（2007年）： 金 昭ヒ (-7)
第9回（2008年）： 若林 舞衣子 (-8)
第10回（2009年）： 宮里 藍 (-4)
第11回（2010年）： アン・ソンジュ (-10)
第12回（2011年）： アン・ソンジュ (-9) ※大会連覇

テレビ・ラジオ中継

大会の模様は、テレビやラジオでも広く伝えられました。テレビ放送については、第1回から第4回（2000年〜2003年）はテレビ朝日系列で中継されました。この時期には、赤城カントリー倶楽部のコース監修も務めたプロゴルファーの杉原輝雄氏が解説を担当していました。第5回大会以降（2004年〜2011年）は、テレビ東京系列およびBSデジタル放送のBSジャパン（現BSテレビ東京）に放送局が移行し、最終年まで中継が続けられました。また、CS放送のゴルフネットワークでも大会の模様が放送されていました。ラジオについては、2010年からはテレビ東京の子会社であるInterFMや、地元のコミュニティFM局であるラジオ高崎でも、ダイジェストや特別番組が放送され、大会の熱戦が音声でも届けられました。

その他のエピソード

大会を彩る出来事として、特に記憶に残るのは、当時SANKYOのCMキャラクターを務めていたお笑いタレントの志村けん氏が、プレゼンターとして登場したことでしょう。志村氏は2006年、2008年、2009年の大会表彰式に姿を見せ、優勝選手とともに自身の代表的なギャグである「アイーン」ポーズを披露するのが恒例となり、会場を大いに沸かせました。

このように、SANKYOレディースオープンは、トッププロの活躍、若手の台頭、そしてユニークなセレモニーなど、様々な側面からゴルフファンに親しまれた大会でした。

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