SASUKE (格闘家)

SASUKE（総合格闘家）

SASUKE（サスケ、1994年9月30日 - ）は、日本のプロ総合格闘家。神奈川県大磯町に生まれ、現在はMASTER JAPANに所属し、修斗世界フェザー級の現チャンピオンとして活躍している。

格闘技への道のり

幼少期には水泳競技に打ち込み、小学校5年生からは柔道を開始した。大学時代に総合格闘技の魅力に取り憑かれ、プロの道を志すようになる。特に高校の同級生であった瀧澤謙太選手からの影響が、プロ格闘家を目指す大きなきっかけとなった。学生時代には、弘中邦佳選手や青木真也選手といったトップファイターに憧れを抱いていたという。

プロキャリアの始まりと試練

2016年3月21日、プロフェッショナル修斗の公式戦で葛西達選手を相手にプロデビューを果たした。しかし、このデビュー戦で上腕尺骨を骨折するという重傷を負い、約2年もの長期ブランクを余儀なくされる厳しいスタートとなった。完治しない状態での無理がたたり、同じ箇所を合計3回も骨折し、その度に手術を受けるなど、度重なる困難に直面した。しかし、これらの試練を乗り越え、戦線復帰後は連勝を重ね、その実力を証明していった。

修斗での戴冠

怪我からの完全復活を果たしたSASUKE選手は、国内最高峰の一つである修斗のフェザー級戦線で目覚ましい活躍を見せる。2020年9月19日に行われた修斗環太平洋フェザー級チャンピオンシップでは、当時の王者であった仲山貴志選手にTKO勝利を収め、見事王座を獲得した。翌2021年1月31日には、内藤太尊選手との環太平洋王座初防衛戦に臨み、リアネイキッドチョークによる一本勝ちでタイトル防衛に成功。この試合後のマイクパフォーマンスでは、国内最大の格闘技イベントであるRIZINへの参戦を強くアピールし、注目を集めた。

そして、2021年7月25日、修斗世界フェザー級チャンピオン決定戦で工藤諒司選手と対戦。この重要な一戦で2-0の判定勝利を収め、自身初となる修斗世界王者の栄冠を手にした。

国際舞台への挑戦

修斗世界王者として、SASUKE選手はさらなる高みを目指し、国際的な舞台にも挑む。2022年6月9日には、UFCへの登竜門となる国際トーナメント『Road to UFC: Singapore』に参戦。トーナメント初戦でイー・ジャー選手と対戦したが、テイクダウンされた際に腕を脱臼するアクシデントに見舞われ、そのまま一本負けを喫し、無念の一回戦敗退となった。しかし、同年10月23日の『Road to UFC: Singapore』のワンマッチではパラジン選手に3-0の判定で勝利し、雪辱を果たした。

翌2023年5月27日、『Road to UFC Season 2: Shanghai』に再び参戦。しかし、2年連続でトーナメント初戦敗退という結果に終わった。キム・サンウォン選手との対戦で、第2ラウンドに右ストレートでダウンを奪われ、追撃のパウンドによるTKO負けを喫した。

人物・格闘技への思い

数々の怪我や国際戦での挫折を経験しながらも、SASUKE選手は常に前向きに格闘技と向き合っている。修斗環太平洋王座獲得後のインタビューでは、「格闘技を始めた頃は、自分がチャンピオンになるなんて想像もしていなかった。プロデビュー後に大きな怪我で長期離脱し、格闘技を辞めてしまえばどんなに楽かと考えた時期もあった」と、これまでの道のりを振り返った。その上で、「自分を限界まで追い込み、勝つことでしか自分を肯定できない不器用な人間だから、これをずっと続けていく」と、格闘技に対する揺るぎない決意と情熱を語っている。趣味としては漫画が好きで、特に「NARUTO」がお気に入りだという。

獲得タイトル

第11代 修斗環太平洋フェザー級王座（2020年）
第11代 修斗世界フェザー級王座（2021年）

度重なる怪我を乗り越え、国内最高峰のベルトを手にしたSASUKE選手。国際舞台での経験も糧に、今後のさらなる活躍が期待される。

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