SCARS (X JAPANの曲)

SCARS - X JAPANの名曲

「SCARS」（スカーズ）は、X JAPANが1996年にリリースした16作目のシングルであり、ロックファンの間で深く愛されている楽曲です。この曲は、TBS系の音楽番組『CDTV MIDNIGHT GROOVY』のオープニングテーマとしても知られ、バンドの音楽スタイルとメッセージ性を象徴する作品の一つとなっています。リリースから数年後の1998年、HIDEが他界した際、ジャケットを新たに変えて再リリースされたことも、ファンにとって特別な意味を持っています。

「SCARS」は、アルバム『DAHLIA』からのリカットシングルとして発表されました。特筆すべきは、両A面シングルとしてリリースされた「Standing Sex/Joker|Standing Sex_Joker」を除けば、HIDE作によるシングルタイトルとしては唯一の作品である点です。また、YOSHIKI以外のメンバーが作成した楽曲がシングルの1曲目に収録されたのも本作のみであり、バンドの多様性と協調性を示す重要な作品とも言えます。

この楽曲は、1994年末に行われた東京ドーム公演『青い夜』で初めて披露され、当時は歌われたAメロ部分がCDに収録されたものよりも1オクターヴ低いものだったという逸話があります。そんな時の記憶がよみがえるようなライブ演出やパフォーマンスも、この曲の魅力を増しています。

曲名の由来については、当初「SCARS ON MELODY」というタイトルが考えられていましたが、YOSHIKIが「ON MELODY」という言葉の響きが気に入らなかったために「SCARS」という単語に変更されました。この変更が、楽曲の印象を深く刻みつける要因となったのかもしれません。

ライブパフォーマンスにおいては、HIDEが自身の歌詞を語るパートがあり、彼の存在感と演技力を感じさせました。コーラスにもHIDEが参加しており、ファンにとって心に残る瞬間を創出しています。また、TBS系「COUNT DOWN TV|COUNT_DOWN_TV」のオープニングにも使用されたことから、彼らの音楽が多くのメディアで広く受け入れられていたことがうかがえます。

さらに、2019年には「hide Birthday Party 2019」にて、HIDEのヴォーカルバージョンの「SCARS」が披露されるなど、彼の音楽的才能が引き継がれている象徴的な出来事もありました。これにより、後世のファンたちもHIDEの存在を再確認し、彼の音楽を愛し続ける機会が与えられました。

収録内容

このシングルには、以下の曲が収録されています。

• - SCARS - 5:06（作詞・作曲：HIDE 編曲：X JAPAN）
• - White Poem I (M.T.A. Mix) - 3:27（作詞・作曲：YOSHIKI）

アルバム収録

「SCARS」は、いくつかのアルバムに収録されています。

• - スタジオアルバム：『DAHLIA』 (#2)
• - ベストアルバム：『Singles 〜Atlantic Years〜』 (#10, #11)、『THE WORLD 〜X JAPAN 初の全世界ベスト〜』 (Disc1－#3)

このように、「SCARS」はX JAPANの音楽的歴史の中で重要な位置を占める作品であり、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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