SEA IS A LADY 2017

角松敏生の通算3作目のインストゥルメンタル・アルバム『SEA IS A LADY 2017』は、2017年5月10日にリリースされました。本作は、1987年に発表された『SEA IS A LADY』のリメイクアルバムという位置付けです。

オリジナルアルバム『SEA IS A LADY』をベースに、ほぼ全てを同じアレンジで再レコーディングしています。さらに、過去作品からの楽曲や新曲を追加し、新たな構成で再構築された点が大きな特徴です。オリジナル版では各曲に女性の名前がサブタイトルとして冠されていましたが、リメイク版ではそれが省かれています。

アルバムには、角松敏生自身によるセルフライナーノーツが収録されています。このライナーノーツには、彼の音楽活動初期からライブやレコーディングに参加し、2006年に亡くなったベーシストで盟友であった青木智仁氏への深い感謝と追悼の言葉が綴られています。また、オリジナルアルバム『SEA IS A LADY』のキーボード演奏を担当し、リメイクアルバム発売の5年前に亡くなった佐藤博氏についても、同様に追悼の言葉が記されています。

特に、佐藤博氏が作曲した「SEA SONG」は、リメイク盤への収録も検討されたものの、角松敏生自身によって「大切な聖域」として未収録とされました。この決定からも、彼がオリジナルアルバムと故人への敬意を深く抱いていたことが伺えます。

『SEA IS A LADY 2017』の初回限定盤には、Blu-rayディスクが付属しています。このBlu-rayには、「SEA LINE」、「MIDSUMMER DRIVIN'」、「OSHI-TAO-SHITAI」の3曲のスタジオライブ映像が収録されており、アルバムとはまた違った臨場感を楽しむことができます。

収録曲には、「Ryoko!!」と「Summer Babe」という2曲の歌入り楽曲も含まれています。インストゥルメンタルアルバムでありながら、ボーカル楽曲を収録することで、アルバム全体の幅を広げていると言えるでしょう。

全体を通して、『SEA IS A LADY 2017』は、単なるリメイクアルバムにとどまらず、角松敏生の音楽的進化と、故人への深い敬意、そして自身の音楽への強い想いが凝縮された作品となっています。オリジナルアルバムを愛するファンはもちろん、新たなリスナーにとっても、彼の音楽世界を深く理解するための重要な一枚と言えるでしょう。

収録時間や参加ミュージシャンなどの詳細な情報は、各販売サイトや角松敏生の公式ウェブサイトでご確認ください。

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