SIG MPX

SIG MPXの概要

SIG MPXは、シグ・ザウエル社のアメリカ現地法人SIG SAUERが設計した短機関銃です。この銃は、9x19mmパラベラム弾を仕様としており、AR-15とH&K MP5のデザインの中間に位置するユニークな外観が特徴となっています。

機能と性能

作動方式は、H&K HK416と同様のロータリング式ガスピストン機構とクローズド・ボルトを採用しています。この構造により、非常に高い発射速度が実現されており、毎分850発のペースでの発射が可能です。2015年には、MPXの設計を基にしたライフル弾仕様の自動小銃であるSIG MCXも発表されており、MPXの技術的な革新が広がっています。

バリエーション

SIG MPXには、軍や法執行機関向けのモデルと民間用モデルが存在し、それぞれに異なる特徴があります。以下は主なバリエーションの概要です。

軍・法執行機関用

• - MPX: 標準モデル
• - MPX-K: 4.5インチバレルを搭載したコンパクトモデル
• - MPX-SD: 消音器を装着したモデル

民間用モデル

• - MPX-P: ストックを除去し、6.5インチバレルに変更した拳銃
• - MPX-PSB: スタビライジング・ブレイスを装着し、短機関銃の形状にした拳銃
• - MPX-C: 16.5インチの銃身を持つカービン銃モデル

使用国

この銃は世界各国で広く使用されており、以下の国々で特に採用されています。

• - アルゼンチン: 警察で使用
• - ドミニカ共和国: 警察特殊部隊で使用
• - タイ: 警察で使用
• - インドネシア: 警察で使用
• - バングラデシュ: 陸軍パラコマンド部隊で使用
• - インド: 国家警備隊で使用
• - ポーランド: GROM部隊で使用
• - シンガポール: 特殊部隊で使用
• - 香港: 車両警察緊急部隊で使用
• - 台湾: 中華民国陸軍、高空特種勤務中隊、海軍陸戦隊特勤隊、警察で使用
• - アメリカ合衆国: 陸軍で使用
• - 日本: 陸上自衛隊特殊作戦群および海上自衛隊特別警備隊がMPX用弾薬を購入して運用試験を行っている可能性がある

登場作品

SIG MPXは多くのゲームや映画にも登場しています。以下に代表的な作品を挙げます。

• - ゲーム: 『バトルフィールド4』、 『バトルフィールド ハードライン』、 『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』での「KF5」、 『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェアII』の「BAS-P」など
• - 映画: 『ジョン・ウィック: パラベラム』でのジョン・ウィックによる使用シーン

このように、SIG MPXはその多様な用途とデザインにより、広く認識されている銃器の一つです。

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