SMAP 004

アルバム『SMAP 004』の概要

『SMAP 004』は、1993年7月7日にビクターエンタテインメントから発売された、SMAPの4枚目のオリジナル・アルバムです。このアルバムは、SMAPの音楽的な歩みを大きく変えるきっかけとなった作品であり、グループの方向性が明確に現れた重要な一枚といえるでしょう。

背景

SMAPはこれまでに3枚のアルバムをリリースしてきましたが、これらは商業的にはあまり成功とは言えない状態でした。また、歌手としての活動が従来のアイドルとは異なったスタイルを持つようになったこともあり、所属事務所は音楽活動を外部のスタッフに任せることを提案しました。この結果、本作からはレコード会社が主導する形で音楽活動が展開されることとなりました。

アルバムには「雪が降ってきた」や「ずっと忘れない」といった楽曲が含まれており、これらはアルバム用にアレンジされたバージョンで収録されています。しかし、「笑顔のゲンキ」のみはシングルバージョンでの収録となっています。この方針転換により、今後のCDジャケットにメンバーの顔写真が少ない傾向が見られるようになり、アイドルとしては異例の扱いを受けることになりました。

アルバムの内容

本作は、全メンバーのソロ曲を含む充実した内容を誇ります。特筆すべきは、その楽曲の中に個々のメンバーの色が鮮明に現れている点です。例えば、森且行が歌う「永遠に抱きしめたい」や、草彅剛の「5月の風を抱きしめて」といった楽曲が挙げられます。これにより、従来のアイドル像を脱し、より多様な音楽スタイルへの挑戦が垣間見えます。

アルバムには「はじめての夏」が未収録でしたが、リリース記念のキャンペーンとして、アルバムと同時に関連映像を購入することでオリジナルのバスケットボールバックが抽選でプレゼントされる特典も展開されました。また、予約特典としてオリジナルのポストカードやボタンカバーも提供されました。

楽曲紹介

1. ポケットに青春のFUN FUN FUN
- リミックス・アルバムや2ndベスト・アルバムにも収録されています。

2. かなしいほど青い空
- 1stベスト・アルバムや4thベスト・アルバムにも収められており、人気の高い楽曲です。

3. ずっと忘れない（アルバム・バージョン）
- 7thシングルの別バージョンで、新しいアプローチが加えられています。

4. 笑顔のゲンキ
- 5thシングルで、シンボリックな存在感を持つ曲です。

あとは、各メンバーがそれぞれに歌うソロ曲が盛り込まれており、実際にテレビで披露された楽曲も多く、多くのファンに愛されてきました。

まとめ

『SMAP 004』は、SMAPの音楽活動が新たな方向へ向かう過渡期を象徴する作品であり、アルバムのリリース当時の音楽シーンにおいても大きな影響を与える存在となりました。特に、音楽雑誌では「ミュージシャンの真似をしている」と冷やかされることもありましたが、SMAPはアイドルとしての枠を超えて、真剣に音楽と向き合う姿勢を示しました。

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