SPコード

SPコードとは

SPコード（エスピーコード）は、視覚障害者が文字情報を音声で得るために特別に設計された二次元コードの一種です。このコードは、適切な読み取り装置を使用することで、印刷された文字による情報を音声で提供します。そのため、視覚に障害のある方々にとって非常に便利なツールとなるでしょう。

2003年に、株式会社オリジナルデザインと株式会社廣済堂の共同開発により誕生しました。これにより、文字を読むことが難しい方々に対する情報のアクセスが大幅に向上しました。さらに、このコードは2009年9月5日から、重度障害者の日常生活用具としても認可され、公共の場での利用が推奨されています。

SPコードの作成方法

SPコードを作成するためには、まずMicrosoft Wordで必要な文章を作成します。その後、専用ソフト「SP Code Maker-One Click Edition」を使用して、文章をデジタル化し、SPコードに変換します。このプロセスは比較的簡単で、あらゆる情報を音声化して視覚障害者に届けることが可能です。

コードのサイズは、含まれる文字数によって決まります。例えば、800文字の場合は18 mm角、1000文字だと20 mm角の大きさになります。また、音声の選択として、男性と女性の声から選べるため、利用者の好みに合わせることができます。

利用される場面

SPコードは、視覚障害者に特に有用であり、さまざまな印刷物に取り入れられています。地方公共団体が提供する印刷資料や、金融機関の書類、病院の処方箋、お薬手帳の情報提供に利用されています。また、ピザ宅配会社のメニューなど、日常生活の様々なシーンでSPコードが活用されているのです。これにより、視覚障害者も必要な情報に迅速にアクセスできるようになります。

専用読み取り装置

SPコードを読み取るための専用装置も開発されています。初期には「スピーチオ」がありましたが、2009年3月5日に販売が中止され、その後、「スピーチオプラス」が平成21年9月5日に発売されました。また、別の装置として「テルミー」もあり、これらはすべてSPコードに対応しています。さらに、AndroidのGoogle Playストアでは、スマートフォン向けのアプリも提供されており、手軽にSPコードを読み取ることが可能です。

最後に

SPコードの「SP」は「スーパー」を意味し、このテクノロジーが提供する情報へのアクセスの質の高さを示しています。視覚障害者への配慮を大切にしたこのシステムは、今後も多くの人々に愛用され続けることでしょう。

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