SUSE Studio

SUSE Studioは、openSUSEおよびSUSE Linux Enterprise Serverをベースにした、オンラインアプライアンス作成ツール兼サービスでした。このツールを使用することで、ユーザーは仮想化アプライアンスやLive CD/USBなどのカスタムOSイメージを容易に設計し、実装することが可能でした。2018年2月15日にサービスは終了し、その機能はopenSUSE Build Serviceへと統合されました。

アカウント

SUSE Studioへのアクセスには、Novell、SUSE、Micro Focusのアカウントだけでなく、Google、Yahoo、Twitter、Facebook、OpenIDなどのアカウントも利用できました。これにより、多くのユーザーが手軽にサービスを利用できる環境が提供されていました。

テンプレート

アプライアンス作成の際には、まずopenSUSEまたはSUSE Linux Enterprise Serverをベースとして選択し、以下のテンプレートから基本的なビルド構成を選べました。

• - JeOS (Just enough OS): 必要最小限の機能だけを備えた軽量なOSです。
• - Server: サーバー用途に最適化されたOSです。
• - GNOME Desktop: GNOMEデスクトップ環境を搭載したOSです。
• - KDE Desktop: KDEデスクトップ環境を搭載したOSです。

これらのテンプレートを使用することで、多様な用途に合わせたアプライアンスを効率的に作成することが可能でした。

ビルド

作成されたアプライアンスは、以下の形式でビルドできます。

• - Live CD / DVD (.iso): CD/DVDから起動できるISOイメージです。
• - Preload ISO (.iso): ハードディスクにインストールするためのISOイメージです。
• - VMware Workstation / VirtualBox (.vmdk): VMware WorkstationやVirtualBoxで使用できる仮想ディスクイメージです。
• - OVF Virtual Machine / ESXi (.ovf): OVF形式の仮想マシンイメージで、ESXi環境などで使用できます。
• - Xen guest (.img): Xenハイパーバイザーで動作する仮想マシンイメージです。
• - SUSE Cloud / OpenStack / KVM (.qcow2): SUSE Cloud、OpenStack、KVM環境で利用できる仮想ディスクイメージです。

ビルドされたイメージはtar.gz形式で圧縮され、ダウンロードやアプライアンスの実装に利用できました。これにより、様々な環境でアプライアンスを柔軟に展開することが可能でした。

ギャラリー

作成したアプライアンスは、ギャラリーに公開することができました。ギャラリーでは、他のユーザーが公開したアプライアンスを検索し、ダウンロードできます。人気のあるビルドは、ユーザーが自身の用途に合わせてカスタマイズし、利用することができます。この機能により、アプライアンスの共有と再利用が促進されました。

利用例

SUSE Studioの利用例として、Zabbix Applianceが挙げられます。これはopenSUSEをベースにSUSE Studioでビルドされ、公開されていました。このように、SUSE Studioは特定のアプリケーションやサービスに特化したアプライアンスの作成にも広く利用されていました。

参照

以下はSUSE Studioに関連する外部リンクです。

• - SUSE Studio
• - SUSE OpenStack Cloud
• - openSUSE Build Service

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