SWV

SWV: 90年代R&Bシーンを彩った女性グループの軌跡

1990年代、R&Bシーンを席巻した女性3人組グループ、SWV（シスターズ・ウィズ・ヴォイセス）。シェリル・“ココ”・クレモンズ、タマラ・“タージ”・ジョンソン=ジョージ、リアン・“リリー”・ライオンズの3人によってニューヨークで結成されたSWVは、その圧倒的な歌唱力と洗練されたサウンドで世界中の音楽ファンを魅了しました。

華々しいデビューとヒット曲の数々

1992年、RCAレコードと契約し、デビューアルバム『イッツ・アバウト・タイム』をリリース。このアルバムは、瞬く間に300万枚以上のセールスを記録し、トリプル・プラチナに認定される大ヒットとなりました。「ウィーク」「ライト・ヒア/ヒューマン・ネイチャー」「アイム・ソー・イントゥ・ユー」など、数々のシングルがR&BチャートやBillboard Hot 100で上位にランクイン。中でも「ウィーク」は、R&BチャートとHot 100の両方で1位を獲得する快挙を達成しました。このアルバムは、90年代R&Bを語る上で欠かせない作品の一つとなりました。

続く1994年には、映画『Above the Rim』のサントラにも参加。ミニアルバム『エニシング+リミクシーズ』もゴールドディスクを獲得し、SWVの勢いはとどまることを知りませんでした。さらに、ブラックストリートのヒット曲「トゥナイト・イズ・ザ・ナイト」への客演なども話題を呼びました。

挑戦と変化：セカンドアルバム以降

1996年にはセカンドアルバム『ニュー・ビギニング』を発表。「ユー・アー・ザ・ワン」はSWVを代表する名曲となり、Billboard Hot 100で5位、R&Bチャートで1位を獲得しました。このアルバムも米国でプラチナディスクに認定されるなど、高い人気を維持しました。

1997年にはサードアルバム『リリース・サム・テンション』をリリース。E-40、P・ディディ、ミッシー・エリオットなど豪華ゲスト陣を迎えた本作も話題を呼びましたが、セールスは前作には及ばず、ゴールドディスクに認定されました。同年、クリスマスアルバム『スペシャル・クリスマス』を発表後、SWVは1998年に解散しました。

解散とソロ活動

解散後、メンバーはそれぞれソロ活動を開始。ココはソロアルバム『ホット・ココ』を発表しましたが、SWV時代のような成功は収められませんでした。一方タージは、モデル活動や学業に励み、NFL選手のエディ・ジョージと結婚。自身の経験を綴った書籍の出版やTV番組への出演など、多方面で活躍しました。リリーはその後も音楽活動を続け、他のプロジェクトにも関与しました。

再結成と新たなステージ

2005年、SWVは再結成を発表。2008年にはBETアワードに特別出演し、「ウィーク」を披露するなど、精力的に活動を再開。2012年には15年ぶりとなるニューアルバム『アイ・ミスト・アス』を発表し、再び音楽シーンにカムバックしました。

SWVの功績と影響

SWVは、その圧倒的な歌唱力と洗練されたサウンドで、90年代R&Bシーンに大きな影響を与えました。彼女たちの楽曲は、今もなお多くのリスナーに愛され続け、R&B史にその名を刻んでいます。 SWVのメンバーはそれぞれ異なる道を歩みながらも、音楽への情熱を胸に、それぞれの場所で輝きを放ち続けています。 彼女たちの音楽は、時代を超えて聴き継がれる、永遠のクラシックと言えるでしょう。

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