Sail Canvas

TrySailファーストアルバム『Sail Canvas』：デビュー1周年を彩る、希望に満ちた航海

2016年5月25日、アニプレックスより発売された『Sail Canvas』は、声優ユニットTrySailの記念すべきファーストアルバムです。2015年のデビューから1年間の活動を凝縮した本作は、グループの成長と可能性を象徴する、聴き応えのある作品となっています。アルバムタイトル『Sail Canvas』には、帆を張って航海に出るという意味と、白いキャンバスに自分たちの色を描き出すという意味が込められています。

多彩な楽曲群：デビュー曲から新曲まで、TrySailの魅力を凝縮

アルバムには、TVアニメ『電波教師』オープニングテーマのデビュー曲「Youthful Dreamer」、TVアニメ『Classroom☆Crisis』オープニングテーマの2ndシングル表題曲「コバルト」、そしてアニメ『暦物語』エンディングテーマの3rdシングル表題曲「whiz」など、代表的なシングル曲が収録されています。これらのシングル曲に加え、カップリング曲や、2015年10月11日開催のライブイベント「LAWSON presents TrySail Live 2015 “The Golden Voyage of TrySail”」で初披露された新曲「ひかるカケラ」「あかね色」、さらにシングル『High Free Spirits』のカップリング曲「僕らのシンフォニー」など、ライブで先行披露された楽曲も網羅。さらに、アルバムのために書き下ろされた4曲の新曲も収録されており、TrySailの幅広い音楽性を堪能できる内容となっています。

楽曲ごとの魅力にも注目です。「Baby My Step」は明るく盛り上がる楽曲で、ライブで披露されるごとに進化を遂げてきました。「パーリー☆パーティ」は、おもちゃ箱をひっくり返したような遊び心溢れる楽曲で、『フリーダムウォーズ』関連楽曲「Let's 貢献！〜恋の懲役は1,000,000年〜」と同じ作曲家による、似た効果音が使われた楽曲です。「ホントだよ」は、メンバー麻倉さんの歌声が際立つ甘い楽曲で、普段可愛い曲をあまり歌わない雨宮さんは、キャラクターになりすぎない歌い方を模索するのに苦労したと語っています。「あかね色」はTrySail初のバラードで、大切な人への想いが繊細に表現された、優しく切ない楽曲です。麻倉さんは、ライブ初披露時に緊張のあまり歌詞を書き出して歌ったというエピソードも残っています。そして「Sail Out」は、グループの出発点と希望を表現した楽曲で、1stライブのタイトルにも採用されました。リード曲「ひかるカケラ」は、3人の個性を融合させ、TrySailというグループを象徴するような楽曲に仕上がっています。

充実のリリース展開：多様な形態とイベントでファンを魅了

『Sail Canvas』は、Blu-ray付初回生産限定盤、DVD付初回生産限定盤、通常盤の3形態でリリースされました。初回生産限定盤には、「ひかるカケラ」のミュージックビデオに加え、ライブ映像やメイキング映像が収録されています。さらに、リリースを記念して、TrySail初のお渡し会イベント「キミにわたすよ」や、シングル『High Free Spirits』との連動購入キャンペーンも実施されました。ラジオ番組『TrySailのTRYangle harmony』でも、アルバム特集が組まれるなど、多角的なプロモーションが行われました。

ジャケット写真は横浜の氷川丸船上にて撮影され、メンバーは寒空の下、薄着の衣装で撮影に臨んだというエピソードも残っています。

ライブイベント：アルバムを引っさげ、新たなステージへ

アルバムリリース後には、2016年6月に「TrySail Live 2016 “Smooth Sailing”」「TrySail Live 2016 “Headwind Sailing”」と題した2つのライブイベントが開催されました。TrySailがパシフィコ横浜以外でワンマンライブを行うのは初めてのことでした。これらのライブでは、アルバム収録曲はもちろんのこと、TrySailの新たな魅力が存分に披露されたことでしょう。

『Sail Canvas』は、TrySailのデビュー1周年を祝うとともに、未来への希望を込めた、まさに記念碑的な作品です。デビューからの軌跡と、さらなる飛躍への決意が詰まったこのアルバムは、TrySailファンのみならず、多くの音楽ファンを魅了することでしょう。

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