Same Blue

Official髭男dismの配信シングル「Same Blue」は、2024年 10月2日にIRORI Recordsからリリースされました。本作は、人気テレビアニメ『アオのハコ』のオープニングテーマとして特別に書き下ろされた楽曲です。

リリースと背景

本楽曲がアニメ『アオのハコ』のオープニングを飾ることは、2024年9月7日に開催されたアニメ関連イベントにて初めて公にされました。この発表と同時に、「SOULSOUP」以来およそ10ヶ月ぶりとなる配信シングルとして、10月2日にリリースされる予定も明らかにされました。

音楽性

「Same Blue」は、多感な思春期に誰もが経験するであろう、将来への淡い期待と同時に抱える漠然とした不安感を巧みに歌い上げています。その歌詞世界は、『アオのハコ』が描く青春群像に深く寄り添う、アニメへの高い「解像度」を持つ仕上がりとなっています。

楽曲のサウンド面における最大の特色は、大胆に駆使された変拍子アレンジにあるでしょう。曲は五拍子の印象的なギターリフで幕を開け、続くAメロでは主に六拍子が用いられつつも、一瞬だけ五拍子が挿入されるなど、リズムに予測不能な変化が加えられています。Bメロではリズムパターンやアクセントの位置が再構築され、三連符を基調とした四拍子のグルーヴへと移行します。そしてサビパートでは、再び五拍子が中心となりながらも、五拍子と六拍子が頻繁に入れ替わる構成となっており、楽曲全体を通じて聴き手を飽きさせない複雑でダイナミックなリズムワークが展開されます。

映像作品と展開

楽曲の配信開始と時を同じくして、ミュージックビデオが10月2日に公開されました。この映像作品は、高校の新聞部を舞台に、青春期の恋愛模様や部活動に打ち込む若者の「青さ」を瑞々しく捉えた内容となっています。Official髭男dismのメンバーは、丸く切り取られた青空を背景に演奏するシーンで登場します。このミュージックビデオは、これまでにバンドの多くの映像作品を手掛けてきた新保拓人が監督を務めました。さらに、10月31日には、ミュージックビデオの制作過程を追ったメイキング映像と、メンバーが楽曲について語るインタビュー映像を収録した「Official髭男dism - Same Blue [Behind The Scenes] 」が公開され、楽曲への理解を深める機会が提供されました。また、アニメファン向けには、10月4日に本楽曲を使用した『アオのハコ』のノンクレジットオープニング映像が公開され、アニメ本編との親和性の高さを示しました。

年末の12月16日には、翌年3月17日からのAmazon Prime Videoでの配信が発表されたアリーナツアー『Official髭男dism Arena Tour 2024 - Rejoice -』Kアリーナ横浜公演において披露された「Same Blue」のライブパフォーマンス映像がYouTubeで公開され、生演奏での魅力も届けられました。

チャート成績

「Same Blue」は、リリース後の各音楽チャートで顕著な成績を収めました。Billboard JAPANが発表する総合ソングチャート「Hot 100」では、2024年10月14日付のチャートで初登場7位を記録。翌週の10月21日付では最高位となる5位まで順位を上げ、続く10月28日付のチャートでもその最高位を維持しました。

ストリーミングに特化した「Billboard Japan Streaming Songs」チャートでは、10月14日付で初登場27位にランクインしましたが、これはその週に初めてチャート入りした楽曲の中では最も高い順位でした。翌週の10月21日付チャートでは、前週から188%という大幅な増加率を示し、週間の再生回数は605万回を記録。これにより、同チャートでの最高位となる4位に急上昇しました。また、この週の集計期間のうち前半3日間（10月7日～9日）のストリーミング再生回数レポートでも3位をマークするなど、強い勢いを見せました。

ダウンロード販売に焦点を当てた「Billboard Japan Download Songs」チャートでは、10月14日付のチャートで初登場2位を獲得し、初週に1.1万ダウンロード以上を売り上げました。翌週も6000ダウンロードを超える販売数を記録し、3位にランクインしました。さらに、2024年の年間チャートでは60位に位置するなど、長期的な人気も示しました。

そして、リリースから約半年を経た2025年5月7日公開の「Billboard Japan Streaming Songs」チャートにて、楽曲の累計ストリーミング再生回数が1億回を突破したことが確認されました。これはOfficial髭男dismにとって通算16曲目の1億回再生超えの楽曲となり、バンドは2018年以降7年連続で累計1億回再生を達成する楽曲をコンスタントにリリースしているアーティストとしての地位を確固たるものとしました。

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