Sd Kfz 221

Sd.Kfz. 221 軽装甲偵察車：ドイツ軍の初期偵察を担った装輪装甲車

Sd.Kfz. 221は、第二次世界大戦初期のドイツ軍が使用した4輪駆動の軽装甲偵察車です。1935年から1940年にかけて339輌が生産され、装甲偵察部隊の中核として活躍しました。本車は、それまで運用されていた民間車改造のKfz.13軽装甲車の後継として開発された、本格的な軍用装甲車です。

開発と特徴

Sd.Kfz. 221は、ホルヒ108重統制型乗用車の派生型であるKfz.70大型兵員輸送車のシャーシをベースに設計されました。4輪駆動で高い機動力を誇り、不整地での走破性にも優れていました。Sd.Kfz. 222の前身にあたり、これらは事実上同一のシャーシを用いています。しかし、武装面では大きな違いがありました。

Sd.Kfz. 221はオープントップの小型銃塔を装備し、初期型は7.92mm MG13機関銃を搭載していました。その後、MG34機関銃に換装されましたが、Sd.Kfz. 222が20mm機関砲を搭載していたのに対し、火力は限定的でした。

無線機は搭載されておらず、装甲偵察中隊では無線機を搭載したSd.Kfz. 222やSd.Kfz. 223とペアを組んで運用されました。これにより、偵察任務における情報伝達を円滑に行うことができました。乗員は2名で、偵察や情報収集の任務にあたりました。

また、武装を強化した派生型も存在します。一部の車両は、2.8cm sPzB41対戦車銃に換装され、火力が増強されました。これらの車両は、大戦末期まで使用され、ドイツ軍の偵察活動を支え続けました。

実戦での運用

Sd.Kfz. 221は、主に偵察任務で活躍しました。高い機動力を活かし、敵陣の偵察や情報収集を行い、味方部隊の進撃を支援しました。また、装甲が施されていたため、小火器による攻撃に対してある程度の防御力がありました。しかし、対戦車兵器に対しては脆弱であり、撃破されることもありました。

Sd.Kfz. 221は、Sd.Kfz. 222やSd.Kfz. 223と連携して運用されることが多く、それぞれが異なる役割を担いました。Sd.Kfz. 221は偵察活動を行い、Sd.Kfz. 222は火力支援を行い、Sd.Kfz. 223は無線通信を担当しました。

登場作品

Sd.Kfz. 221は、様々なメディアに登場しています。特に、ゲーム『War Thunder』では、ドイツ国防軍陸軍の駆逐戦車ツリーの初期に開発できる車両として登場します。ここでは、2.8cm sPzB41を搭載したタイプが使用可能で、初期の対戦車戦闘で活躍します。

関連項目

制式番号
装輪装甲車
Sd.Kfz. 222
Sd.Kfz. 223

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