Secret Cluster

accessが通算7枚目のオリジナルアルバムとして世に送り出した作品が『Secret Cluster』である。このアルバムは、2012年8月22日にDarwin Recordよりリリースされた。

本作は、商業的な側面においても一定の成功を収めている。累計販売枚数は1.1万枚を数え、これは当時のaccessが持つ根強い人気を示す指標の一つと言えるだろう。特に注目すべきは、オリコン週間インディーズアルバムチャートにおいて初登場で首位を獲得した点である。この快挙は、メジャーレーベルから独立し、インディーズシーンで活動を続けていたaccessが、この分野で確固たる地位を築いていたことを証明するものとなった。さらに、年間インディーズアルバムチャートでも23位にランクインしており、一年を通じて安定した支持を得ていたことがうかがえる。

『Secret Cluster』は、その内容に加え、リリース形態にも工夫が凝らされていた。ファンにとって魅力的な特典を付属させた複数の仕様が用意されたのである。初回限定盤Aとして発売されたバージョンには、特典CDが同梱された。このCDには、2006年以降に発表されたシングルの中から、「Doubt & Trust 〜ダウト&トラスト〜」（16thシングル）、「Higher Than Dark」（17thシングル）、「Share The Love」（19thシングル）といったタイトル曲に加え、それぞれのカップリング曲を含めた計8曲が網羅されている。これは、アルバムリリース以前のaccessの活動をシングル音源で振り返ることのできる、価値あるアイテムとなった。

一方、初回限定盤Bでは映像特典が大きな特徴となっていた。こちらには、2011年の大晦日から2012年の元旦にかけて、中野サンプラザで開催されたスペシャルライブ「access COUNTDOWN LIVE 2011〜2012」の模様を収めたDVDが付属した。ライブパフォーマンスはaccessの魅力の大きな部分を占めており、この映像特典は、ファンが当時の熱気を追体験できる貴重な機会を提供したと言える。このように、異なる特典内容を持つ複数の形態を用意することで、様々なニーズに応え、ファンの満足度を高める配慮がなされていた。

本作のサウンドは、彼らの音楽性の核となるエレクトロニック・サウンドを基盤としつつ、当時のaccessのモードを反映したものである。制作チームには、サウンドメイキングにおける重要な役割を担う専門家たちが集結した。レコーディング・エンジニアとして音源の記録を担当したのは、大里正毅氏（Satoyan Music）である。作品全体の音像を構築するミキシング・エンジニアは、メンバーでありサウンドプロデューサーでもある浅倉大介自身が務めた。彼のセルフミキシングは、accessサウンドの個性を際立たせる重要な要素となっている。最終的な音圧や音質を調整するマスタリング・エンジニアは、前田康二氏（Bernie Grundman Mastering）が担当し、音源全体のクオリティを高めた。また、本作の企画・制作全体を統括するエグゼクティブ・プロデューサーとして、新堀裕子氏（Darwin）と菅原潤一氏（Guan Barl）が制作を支えた。

『Secret Cluster』は、インディーズレーベルからのリリースでありながらもオリコン週間インディーズチャートで首位を獲得するなど、その存在感を示したアルバムである。特典付きの限定盤も用意されるなど、当時のファンにとっては待望の一枚であり、accessのキャリアにおける重要な位置を占める作品の一つと言えるだろう。

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