Shady Part of Me
シェイディ パート オブ ミー
『シェイディ パート オブ ミー』は、フランスのインディーゲームスタジオDouze Dixièmesによって開発され、Focus Home Interactiveから発売されたアクションパズルゲームです。このゲームでは、顔が隠れた黒髪の少女が、彼女自身の影と共に絵画のような水彩画スタイルの独特な世界を探検します。少女は光に対して非常に敏感で、その恐怖から逃れるために影と協力しながら脱出を試みるストーリーが展開されます。
ゲームシステム
プレイヤーは、少女とその影を交互に操作していきます。少女は主に3D空間を移動し、一方で影は背景の2Dの壁を走り抜けます。プレイヤーは任意のタイミングで、少女と影の操作を切り替えることが可能であり、時には片方のキャラクターだけを操作する場面も存在します。少女は光で照らされたエリアには入ることができず、影は壁に投影された地面を使って進むことができるため、パズルを解くためには戦略的な判断が求められます。
道中には数々の仕掛けが用意されており、一方のエリアでの行動がもう一方に影響を及ぼすこともあります。例えば、少女が光に触れてしまったり、影が危険な地形に触れたりするとゲームオーバーとなりますが、この際には特定の地点まで時間を巻き戻すことができ、再挑戦が可能です。また、ゲーム内には折り鶴のようなアイテムが散りばめられており、それらを集めることでメニュー画面に様々なイラストが完成します。
開発の背景
本作はDouze Dixièmesによる最初の作品で、開発にかかった期間は約3年です。少女と影に関するテーマは初期の段階から変わらず、物語の核となっています。元々、二人のプレイヤーがそれぞれのキャラクターを操作する協力プレイのアイデアも検討されましたが、ストーリーとの整合性を考慮して見送られました。
また、少女のキャラクターに関しては、統合失調症や恐怖症を描写する解釈も存在しますが、開発チームはそのメッセージを意図的に盛り込んだことを認識しつつ、実際の症状とは異なる比喩的な表現であるとも述べています。この選択には、精神疾患の専門性についての配慮や、現実的なテーマを過度に重くするのではなく、夢のような軽やかさを保つ目的が反映されています。
受賞歴
『シェイディ パート オブ ミー』は、2021年のPegasus Awardで「Best First Video Game」を受賞しました。また、このゲームは独特なアートスタイルと深いテーマ性を持ち併せており、多くのプレイヤーに影響を与えています。
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