Share (ソフトウェア)

Share（シェア）

Shareは、Windows 2000からWindows 7まで動作するファイル共有ソフトウェアで、その主要な機能は匿名性を保ちながらファイルを共有できる点にあります。特に、日本のネットユーザーの間で広まり、2ちゃんねるコミュニティから発祥しました。

概要

Shareは純粋なP2Pネットワークの仕組みを採用しており、ファイルを送信する前にデータをキャッシュとして保存します。このキャッシュを各ノード間で交換することにより、効果的にファイルを共有できます。現在では、キャッシュからファイルをアップロードしている一次配布者のIPアドレスを特定することも可能となり、WinnyやPerfect Darkといった類似ソフトウェアと共に位置づけられています。

現在のShareにはTCP/IPを使用した通常版と、UDP/IPを使用したUDP版の二種類が存在します。両者は基本的に同じ機能を持つものの、互換性はないため注意が必要です。さらに多言語に対応し、海外の有志によって様々な言語ファイルが作成されています。

特徴

ShareはWinnyを基にしているため、そのデザインや機能に多くの類似点がありますが、以下の点で改良が加えられています。

1. 拡散アップロード機能: ファイル保持ノードが適切に相手を選び、能動的にアップロードを実施します。この方式は、監視ノードが意図して接続するのを難しくし、匿名性を高めます。
2. 専用プラグインの拡張性: 多数のプラグインが開発されており、それにより機能の追加が可能です。
3. 簡易切り替え機能: 最大5つのクラスターキーワードを利用し、255個まで登録できる仕組みが設けられています。
4. 容量制限機能: キャッシュ領域を任意のサイズに制限でき、不要なファイルは自動的に削除されます。
5. 大容量ファイル対応: 最大32GiBのファイルに対応し、Unicodeにも対応しているため、複数言語が混在するファイル名の扱いも得意です。
6. セキュリティ強化: 通信の暗号化や署名の処理は、他のソフトと比較して強化されており、特にIDシステムは偽装からの防御が期待されています。

開発経緯

Shareは、Winnyユーザーの逮捕を受けて開発が始まり、初めに公開されたのは2004年1月でした。その後、多くの利用者がWinnyからShareへの移行を果たし、現在では両者は競合しつつも共存関係にあります。

2005年にUDP版が初めて公開されたものの、現在もTCP版に比べ利用は少なく、今もなおその普及には課題があります。しかしその一方で、プロバイダによる帯域制限を回避できる可能性が注目され、見直されつつある印象です。

社会的な批判

Shareは、著作権侵害や情報漏洩といった法律的問題に対して否定的な目も向けられており、多くの批判を受けています。特に、ウイルスに感染した場合の情報漏洩が社会問題となることが多く、これも大きな懸念材料とされています。

まとめ

Shareは、ファイル共有の利便性を提供しつつも、法律や倫理に対する注意が必要な部分があります。自身が利用する際には、ウイルス対策や法的な面への理解、情報の取り扱いに十分な配慮が求められます。

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