ShiroSAGISU OUTTAKES FROM EVANGELION (VOL.1)

アルバム「ShiroSAGISU OUTTAKES FROM EVANGELION (VOL.1)」の概要

『ShiroSAGISU OUTTAKES FROM EVANGELION (VOL.1)』は、2016年7月30日にKING AMUSEMENT CREATIVEからリリースされたサウンドトラックアルバムです。本作品は、エヴァンゲリオンシリーズの音楽を手掛けた鷺巣詩郎によって制作された未発表音源や別テイクを収めたコレクションとなっています。このアルバムは、1990年に放送された『ふしぎの海のナディア』と長年のコラボレーションを続けてきた庵野秀明と鷺巣詩郎の25周年企画としても位置付けられています。また、日本アニメ（ーター）見本市で演奏された楽曲も含まれており、多様な魅力を持つ作品です。

発売の背景と関連作品

このアルバムは2020年9月2日からサブスクリプションサービスでも配信され始めました。さらに、同日発売された映画『シン・ゴジラ』のサウンドトラック『シン・ゴジラ音楽集』と併せてセット販売されることもありました。これにより、エヴァンゲリオンのファンだけでなく、広くアニメ音楽に興味を持つリスナーにも新たな楽しみを提供しています。

主な収録曲とその特徴

アルバムに収録されている楽曲にはそれぞれ独自の特徴があります。たとえば、「M11 re-arrange and re-mix」は「Everything you've ever dreamed」のアレンジで、1997年のARIANNEのボーカルをそのまま使用しています。また、オーケストラは2013年の『Evangelion PianoForte #1』に収録された「M11_shionoya_arianne」に基づいています。

さらに、「M3 complet」は「空しき流れ」とそのオープニングをつなげたリミックス、また「Londonderry orchestra+piano」は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で使用される予定だったものの、没になった楽曲です。このように、各曲はエヴァンゲリオンの各シリーズと深く関わっており、それぞれに物語があります。

デモ音源についても触れ、いくつかのトラックは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で使用されたものです。こうした不完全な形式の音源もファンには貴重な体験となります。たとえば、「C17 rough demo」や「C15 rough demo」などは、未完成の形でありながら制作過程を感じさせる貴重な資料です。

音楽的な幅広さ

また、「F02 TV 15sec alterna jazzy」は『NEON GENESIS EVANGELION II』に載っている15秒予告の合唱バージョンをジャズ風にアレンジしたもので、音楽スタイルの多様性を示しています。エヴァンゲリオンの音楽は、ただの背景音楽に留まらず、作品のメッセージやテーマを表現する重要な要素であることがよくわかります。

まとめ

『ShiroSAGISU OUTTAKES FROM EVANGELION (VOL.1)』は、エヴァンゲリオンファンにとって新たな発見をもたらす素晴らしい音楽コレクションです。過去の作品たちのリミックスやアレンジを通じて、鷺巣詩郎の創造的な才能と、その音楽が作品に与えた影響を深く感じることができる一枚となっています。エヴァンゲリオンの世界を音楽で彩るこのアルバムは、多くの聴き手に新たな視点を提供することでしょう。

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