Sleep (UNIX)

sleepコマンドについて

sleepコマンドは、UNIX系のオペレーティングシステムで利用できるコマンドラインプログラムです。このコマンドは、指定された時間だけプログラムの実行を中断するために使用されます。主に、タスクのスケジューリングや、スクリプト内で特定の処理を遅延させたい場合に便利です。

基本的な使い方

sleepコマンドの基本的な構文は以下の通りです。


sleep number[suffix]...


または


sleep option

• - `number`: 停止させる時間を表す数値です。浮動小数点数も使用できます。
• - `suffix`: 時間の単位を指定するためのオプションです。省略した場合は秒単位となります。

サフィックス（単位）

• - `s`: 秒 (seconds)
• - `m`: 分 (minutes)
• - `h`: 時間 (hours)
• - `d`: 日 (days)

オプション

• - `--help`: ヘルプメッセージを表示して終了します。
• - `--version`: バージョン情報を表示して終了します。

使用例

例1：5秒間停止

sleep 5


この例では、現在のターミナルセッションで5秒間プログラムの実行が中断されます。単位を省略した場合は秒が適用されます。

例2：5時間停止

sleep 5h


この例では、5時間プログラムの実行が中断されます。

例3：3時間停止後に音楽を再生

sleep 3h ; mplayer foo.mp3


この例では、3時間プログラムの実行を中断した後、`foo.mp3`という音楽ファイルを再生します。

注意点

• - sleepコマンドは、基本的に一つの数値と単位のみを受け付けます。例えば、`sleep 5h30m` や `sleep 5h 30m` のように複数の時間単位を同時に指定することは、公式には推奨されていません。ただし、`sleep 5.5h`のように、浮動小数点数で時間を指定することは可能です。
• - Linux環境では、sleepコマンドで複数の引数を指定することが可能で、`sleep 5h 30m` のように記述しても正しく動作する場合があります。ただし、これは実装に依存する挙動であり、他の環境ではエラーとなる可能性があるため注意が必要です。

sleepの仕組み

sleepコマンドは、実際にはシステムコール `sleep` を利用しています。このシステムコールは、指定された時間だけ実行中のスレッドをタスクスケジューラのキューから一時的に削除します。これにより、CPUリソースが他のプロセスやスレッドに譲渡され、指定時間が経過すると再度実行キューに戻されます。

sleep(0)について

引数に`0`を指定して `sleep 0` とすると、一見すると何も起こらないように見えます。しかし、実際には、この`sleep(0)`は現在割り当てられているタイムスライスを放棄し、他の実行可能なスレッドにCPUの制御を移します。この動作は、ポーリング処理など、CPUを効率的に使用したい場合に役立ちます。

まとめ

sleepコマンドは、UNIX環境でプログラムの実行を一時停止させるための基本的なコマンドです。タスクのスケジュールや、実行のタイミング調整、CPU制御など、幅広い用途で活用できます。正確な時間管理と効率的なプログラム実行のために、sleepコマンドを有効に活用しましょう。

外部リンク

• - Manpage of sleep - JM Project

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