Solid Edge

Solid Edgeとは

Solid Edgeは、1996年に米国Intergraph社によって開発された、パラメトリック・フィーチャベースの3次元CADソフトウェアです。当初はACISモデリングカーネルを使用していましたが、1998年にUnigraphics Solutions社に買収された後、Parasolidベースに移行しました。現在はSIEMENS PLM Software社が開発を継続しています。世界で初めてマイクロソフト社のOffice Compatibleを取得した、Windows完全準拠の機械系CADシステムとしても知られています。

特徴

初期のバージョン20までは、ヒストリベースのパラメトリックCADとして開発されてきました。しかし、2008年夏にリリースされたバージョンSTでは、革新的なシンクロナステクノロジーが導入されました。この技術は、従来のヒストリベースCADの課題であったフィーチャの再計算を大幅に削減し、パラメトリックとフィーチャの利点を維持しながら、ヒストリとノンヒストリのモデリングの良いところを組み合わせたシステムへと進化しました。

バージョンST以降も、従来のヒストリベースのモデリング環境は維持されており、ユーザーは状況に応じて最適なモデリング手法を選択できます。これにより、柔軟かつ効率的な設計作業が可能となっています。

Solid Edge 2D Drafting

Solid Edgeには、無償で提供されている2D Drafting（図面モジュール）があります。これは、Solid Edgeのドラフティング環境を切り出したもので、登録することで誰でも利用できます。基本的な2次元作図および編集機能を備え、DWGやDXF形式のファイル入出力に対応しています。また、作成したデータの保存や印刷も可能です。有償版Solid Edgeで作成した図面ファイル（.dft）を開くこともできますが、3次元データから作成した図面ビューへの寸法配置や編集はできません。

したがって、Solid Edge 2D Draftingは、有償版Solid Edgeで作成された3次元データの図面化作業用ではなく、あくまで2次元CADとしての利用が主な目的となります。無償版ではありますが、有償版Solid Edgeのバージョンアップに合わせて継続的にアップデートされており、常に最新の機能を利用することが可能です。

Solid Edgeの進化

Solid Edgeは、その登場以来、常に最新の技術を取り入れながら進化を続けてきました。特にシンクロナステクノロジーの導入は、CAD業界における大きな転換点となり、より柔軟で効率的な設計を可能にしました。また、無償の2D Drafting版の提供は、より多くのユーザーにSolid Edgeの機能に触れる機会を与え、CADの普及に貢献しています。

Solid Edgeは、3次元設計の分野において、幅広いユーザーから信頼を得ているソフトウェアであり、今後もその進化が期待されます。

外部リンク

SIEMENS PLM Software
Solid Edge 2D Drafting 無償ダウンロード

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