Special Edition For Dancing“KADOMATSU DE OMA”

Special Edition For Dancing “KADOMATSU DE OMA”：角松敏生のレア音源

1985年7月21日、角松敏生は3枚目の12インチ・シングル「Special Edition For Dancing “KADOMATSU DE OMA”」をリリースしました。この作品は、2ヶ月前に発売された5枚目のアルバム『GOLD DIGGER〜with true love〜』の楽曲を基にした、テープ編集によるダンス・メドレーです。

ダンスフロアを意識した大胆なアレンジ

「KADOMATSU DE OMA」と「SICK KADOMATSU」という2つのトラックは、オリジナル音源を大胆に再構築し、クラブ向けのダンスミュージックに生まれ変わっています。オリジナルの素材を巧みに再編集することで、新たなグルーヴとエナジーを生み出しており、当時のダンスミュージックシーンにおいて斬新な試みであったと言えるでしょう。12インチ・シングルというフォーマットも、その時代のダンスミュージック文化を反映しています。

カセットテープ版の限定収録とユーモラスなコント

このシングルは12インチ・シングル盤に加え、カセットテープでも発売されました。カセットテープ版には、A面2曲目として「敏松劇場 阿鼻叫喚!!」が収録されている点が大きな特徴です。これは、レコード会社のスタッフや角松さんのツアーメンバーも出演するコントで、「RVCのレコード売上の牽引者となっている角松をさらにバックアップし、新たなファン層を開拓する為に偽のプロフィールを作成しようという会議」という設定のユニークな作品です。角松さんのユーモラスな一面を垣間見ることができる、ファンにとって貴重な音源となっています。

未CD化のレア音源

「Special Edition For Dancing “KADOMATSU DE OMA”」に収録されている楽曲は、いずれもCD化されていません。そのため、この作品は角松敏生ファンの間では、非常に希少価値の高いレア音源として珍重されています。ジャケットに貼られたステッカーにはキャッチコピーが記載され、歌詞カードは存在せず、両面ともLP盤と同じ33回転(33 1/3rpm)という、こだわりの仕様も特徴的です。これらの要素が、コレクターズアイテムとしての価値を高めていると言えるでしょう。

まとめ

「Special Edition For Dancing “KADOMATSU DE OMA”」は、角松敏生の音楽性とエンターテイナーとしての才能を余すことなく発揮した、実験的な作品です。ダンスミュージックとしての完成度の高さ、そしてカセットテープ版に収録されたユーモラスなコントの存在は、この作品を単なるシングルを超えた、特別な存在にしています。現在では入手困難なレア音源として、角松敏生ファンのみならず、音楽史における重要な作品の一つとして高く評価されています。その斬新な試みと、未CD化という希少性から、今後もコレクターズアイテムとして高い人気を保ち続けることでしょう。

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