Strange But True

アルバム『Strange But True』の詳細

SIONが1989年3月15日にリリースした『Strange But True』は、彼の4枚目となるオリジナルアルバムです。このアルバムは約1年ぶりの作品であり、特に注目すべきは初の2枚組形式であることです。アルバムは、異なる地域で異なるミュージシャンとともに録音された二つの側面、「Strange Side」と「True Side」に分かれています。

録音の特性

「Strange Side」は、アメリカのニューヨークで現地のミュージシャンたちとともに取り組みました。一方で「True Side」は、東京でSION自身が率いるバックバンドによって録音されました。このアプローチにより、音楽スタイルや感覚において多様性が生まれ、リスナーに新鮮な体験を提供しています。これにより、SIONは国際的な視点と日本的な感性を融合させ、多層的な音楽作品を生み出しました。

リリースの歴史

本作は2004年3月24日に再発され、続いて2008年8月27日には紙ジャケット・リマスタリング仕様で再々発されました。しかし、その後は廃盤となってしまいました。このように、時を経てもなお多くのファンに愛される作品です。

収録曲の紹介

アルバムにはさまざまな曲が収録されています。「Strange Side」には、印象深い楽曲が並び、特に「役立たずの風車」や「好きで生きていたい」、カバー曲である「天国の扉」が人気です。これらの楽曲はSION自身の作詞・作曲によるもので、彼の特徴的なリリックとメロディが光ります。

「True Side」の収録曲も見逃せません。「サラサラ」や「もの悲しい風」などがあり、感情豊かな表現にあふれています。また、「気にすることはないさ」や「好きで生きていたい」といったリフレインが印象的な楽曲も含まれています。さらに、「記憶の島」や「お前だけ見られたら」といったトラックでは、聴く者の心に響くようなメッセージが込められています。

参加ミュージシャン

本アルバムには、豪華なミュージシャンが参加しています。「Strange Side」では、SION自身がボーカルとギターを担当し、Evan Lurieがピアノとオルガンでその音を彩っています。また、Alfredo PederneraのバンドネオンやMarc Ribotのギターが特に印象に残ります。更に、Jill Jafeeのヴァイオリンも曲に深みを与えています。

「True Side」では、再びSIONがボーカルとハーモニカを担当し、バックバンドはTHE NOISという名のグループが構成されています。ここでも松田文のギターや小山秀樹のキーボード、尾崎孝のスティール・ギターが各楽曲の個性を引き立たせています。

まとめ

『Strange But True』は、SIONの音楽的成長を証明する貴重なアルバムであり、その豊かなサウンドスケープと詩的なリリックが多くのリスナーを魅了し続けています。この作品は、彼の音楽キャリアにおける重要な一歩であり、その後の活動にも大きな影響を与えています。アルバムの魅力を再評価することで、新たな発見があることでしょう。

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