Su-15 (航空機・初代)

Su-15（スホーイ15）

Su-15は、ソビエト連邦のスホーイ設計局によって開発された戦闘機であり、国際的には「Flagon」として知られています。この機体は全天候型ジェット戦闘機の開発に応じて設計されたもので、特異なエンジン配置と構造が特徴です。1949年に初めて空を飛ぶものの、同年の6月には試験飛行中に重大な問題を抱え、開発は早々に中止されました。

機体の設計

Su-15は、遠心式のクリーモフ RD-45F ターボジェットエンジンを2基搭載しています。興味深いことに、このエンジンは上下に配置され、フライト性能を向上させるような形状をしています。下部のエンジンは胴体の中ほど、上部のエンジンは後方に位置し、各エンジンにはそれぞれ別個の空気取り入れ口と排気口を備えています。このユニークな設計は、当時の他の戦闘機と異なるアプローチを示しています。

しかし、初飛行からわずか数ヶ月後の試験飛行中、機体はフラッター現象を起こしました。これによりパイロットは機体を放棄せざるを得なくなり、結果として機体は墜落しました。この事故は、開発が続行されることはないと予見させるものでした。

開発の経緯

Su-15の墜落は、スホーイ設計局に大きな影響を与えます。1949年11月には、その失敗を受けて設計局が閉鎖されることになります。以後、設計局は新たな機体、Su-17 «R»の開発にシフトしますが、Su-15の苦い教訓を忘れることはありませんでした。様々な性能試験や墜落事故は、航空機の設計におけるリスクとその管理の重要性を再認識させました。

スペック

Su-15の設計には優れた技術が多用されています。以下にその主なスペックを示します：

• - 全長: 15.44m
• - 全幅: 12.87m
• - 翼面積: 36.00m²
• - 空虚重量: 7,409kg
• - 離陸重量: 10,437kg
• - 発動機: クリーモフ RD-45F ターボジェットエンジン ×2基
• - 推力重量比: 0.43
• - 最大速度: 985km/h
• - 航続距離: 1,050km
• - 実用上昇限度: 15,000m
• - 武装: N-37 37mm機関砲 ×2門

このように、Su-15はその設計において革新的ではあったものの、試験中の問題によって運命づけられた機体となりました。航空機のデザインと試験における学びは、今後の戦闘機開発においても重要な教訓として受け継がれていくことでしょう。

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