Su-17 (航空機・初代)

Su-17戦闘機の概要

Su-17（スホーイ17）は、ロシア語で「Су-17」と表記されるソ連製の前線戦闘機です。スホーイ設計局によって設計され、1947年に完成を見ましたが、その強度に関する問題から飛行許可を取得できませんでした。この機体は「R」というコードネームも与えられましたが、最終的には開発が中止となる運命にありました。

開発の背景

Su-17の設計は、初期の段階でいくつかの技術的課題に直面しました。特に後退翼の設計はテーパーが施されておらず、その結果、フラッターのリスクが高まってしまいました。このため、当機は強度不足が懸念され、TsAGI（ロシアの航空研究機関）から飛行許可を得ることができませんでした。その後、強度を補強するために設計局に戻されることが試みられましたが、1949年11月1日に設計局が閉鎖されたことにより、開発は行き詰ってしまいました。

この設計局の閉鎖には、前作のSu-15 «P»の墜落事故が直接的な影響を与えたとされています。その上で、Su-17の開発の失敗も批判の的となったとも言われていますが、詳細については今も不明な点が多いです。

スペックと性能

Su-17の基本的な仕様は以下の通りです：

• - 全長: 15.25 m
• - 全幅: 9.95 m
• - 全高: 不明
• - 翼面積: 27.50 m²
• - 空虚重量: 6,240 kg
• - 運用時重量: 7,390 kg
• - 最大速度: 1,152 km/h
• - エンジン: リューリカTR-3ターボジェット（推力45.1 kN）
• - 航続距離: 1,080 km
• - 実用上昇限度: 14,500 m
• - 上昇力: 10,000 m まで3.5分
• - 武装: N-37 37mm機関砲 2門
• - 乗員: 1名

これらのスペックから、Su-17は相応の戦闘能力を持っていたことが伺えますが、開発の中止によってその潜在能力は実現されることはありませんでした。

結論

Su-17はソ連の航空機開発の中で重要な位置を占める機体でしたが、技術的な問題と不運な事故により、その運命は開発中止という形で幕を閉じました。その後のスホーイ製戦闘機に対する研究と設計においても、Su-17の経験は無視できない教訓となったことでしょう。

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