SuperCollider

SuperColliderは、1996年にJames McCartneyによって開発された、音響合成に特化したプログラミング環境および言語です。オブジェクト指向型を採用しており、リアルタイムでの音響合成やアルゴリズミック・コンポジション（アルゴリズムを用いた作曲）に強みを持っています。2002年以降は、SuperCollider3をベースに、GPLライセンスの下で開発が継続されており、研究者やアーティストがコンピュータの計算資源を効率的に音響信号処理に活用できるように進化を続けています。

SuperColliderの主な特徴

リアルタイム性: リアルタイムでの音響処理に最適化されており、ライブパフォーマンスやインタラクティブなサウンドインスタレーションなど、即時性が求められる場面で力を発揮します。
アルゴリズミック作曲: プログラムによって音楽を生成するアルゴリズミック作曲を強力にサポートします。複雑な音楽構造を比較的容易に実装でき、実験的な音楽制作に適しています。
オブジェクト指向: オブジェクト指向プログラミングのパラダイムを採用しており、柔軟で拡張性の高いコードを書くことができます。
オープンソース: GPLライセンスで公開されており、誰でも無料で利用・開発に参加できます。

日本におけるSuperColliderの利用者

日本でも多くのアーティストや研究者がSuperColliderを利用しており、活発なコミュニティが形成されています。以下に主な利用者を紹介します。

tn8 (赤松武子): フリーランスのアーティストで、SuperColliderの開発者であるJames McCartneyの友人でもあります。SuperCollider黎明期から使用しており、公式参考書の執筆、IAMASでの指導、ライブパフォーマンスなど、多岐にわたる活動を行っています。また、SuperCollider Study Groupを運営しており、日本のSuperColliderコミュニティにおける第一人者と言えるでしょう。
umbrella_process: SuperColliderの日本フォーラムのウェブサイト管理を担当しており、作品制作も行っています。tn8の情報システム面での協力者でもあります。コミュニティ運営に貢献しています。
imoutoid: SuperColliderの自由な表現力に魅せられ、ポピュラー音楽のトラックメイキングに大々的に導入したアーティストです。Otophiliaという名義で、日本フォーラムに多くのプログラムを投稿していました。

参考情報

外部リンク:
日本語
日本ユーザーコミュニティ
英語
プロジェクト・ページ(github)
Designing Sound in SuperCollider(WIKIBOOKS)
Designing Sound in SuperCollider/Equivalents for Pure Data Objects(WIKIBOOKS)

SuperColliderは、その柔軟性と表現力から、音楽制作だけでなく、音響の研究やインスタレーションなど、幅広い分野で活用されています。日本においても、独自のコミュニティが形成されており、活発な情報交換や研究が行われています。

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