T.V.

T.V.（ティー・ヴィー）: 日本のロックバンドの歴史

T.V.（ティー・ヴィー）は日本のロックバンドで、1986年にポリスターからデビューしました。独自の音楽スタイルとエンターテインメント性を武器に、音楽シーンに新しい風を吹き込みました。最初のアルバム『Born to be wi-dol』やシングル『Born to be wi-dol/How to Debut』は、バンドの初期を飾る重要な作品です。この頃の楽曲は、時にはふざけたような印象を与えるタイトルが多く、特に葛城哲哉によるユニークなギター演奏スタイルは、コミックバンドのように捉えられることもありました。

メンバーにはボーカルとギターを担当する葛城哲哉、ギターの烏丸哲也、ベースの近沢克也、ドラムの土屋薫、さらに五十嵐公太がいました。バンドとしては1987年に土屋が脱退し、その後は五十嵐が加入するなどメンバーの変遷がありました。この頃、CHARがプロデュースを手がけたミニアルバム『Topping Voice』がリリースされ、ファーストアルバム収録曲のリメイクが含まれていました。隠しトラックとして収録された「第三の男のテーマ」も話題になりました。

1988年にはセカンドアルバム『TAKIN' Voyage』が発表され、これにはファーストアルバムとは異なる新たな楽曲が多く収められています。アルバムを通じて音楽的な幅を広げる姿勢が示されました。そして1989年には烏丸が脱退し、バンドの形体が変化。これを機にバンド名をTV-WILDINGSに変更し、サードアルバム『NEW DAYS』をリリースしました。このアルバムには新たに五十嵐が書き下ろした『CRY MY HEART』が収載され、シングル『Gimme Some Lovin'』のB面としても発表されました。

残念ながら、1989年末にはバンドは解散を迎えました。しかし、その後もメンバーはそれぞれの道を歩みながら、音楽業界で活躍を続けることになります。葛城はTM NETWORK|TM_NETWORKのサポートギタリストとして活躍し、烏丸は音楽から離れ編集長としての新たなキャリアを築きました。近沢は教育の道に進み、土屋は脱退後の選択として大学に戻り教職に就きました。また、解散後に五十嵐はJUDY AND MARYに参加し、スタジオミュージシャンとしての活動も展開しました。

T.V.の活動を振り返ると、そのユニークな音楽スタイルとメンバーの個々のキャリアが、多様な影響を持ち続けていることが分かります。1994年にはベスト盤『Best of T.V.-featuring Tetsuya Katsuragi-』がリリースされ、2003年には2枚組のベストアルバムが登場しました。これにより、リリースされた楽曲の数々が新たにCDとして再評価され、ファンからの支持を集めることができました。

ディスコグラフィー

シングル

• - Born to be wi-dol / How to Debut
• - All American Boy / Bad News
• - Gimme Some Lovin' / Cry My Heart

アルバム

• - Born to be wi-dol (1986年)
• - Topping Voice (1997年)
• - TAKIN' Voyage (1988年)
• - NEW DAYS (1989年)
• - Best of T.V.-featuring Tetsuya Katsuragi (1994年)

T.V.は限られた活動期間の中でありながら、彼らの音楽は今もなお多くの人々に影響を与え続けています。

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