T55E1自走砲

T55E1 GMC (ガン・モーター・キャリッジ)とは

T55E1 GMCは、1943年にアライド・マシナリー・マニュファクチャリング・カンパニーがアメリカ陸軍向けに開発した試作自走砲です。特徴的な8輪の全輪駆動方式を採用し、3インチ砲と12.7mm機銃を搭載していました。開発経緯から不採用に至るまで、その詳細を解説します。

開発の経緯

T55E1のルーツは、クック・ブラザースが開発していた砂漠地帯向けの特殊車両にあります。この車両は、それぞれにエンジンを持つ2基の4輪駆動ボギーを装備し、チェーンで動力を伝達するユニークな構造でした。操向は前部ボギーを旋回させることで行われました。

開発者たちはこの車両をベースに、キャデラック製の8気筒水冷エンジン2基と3インチ戦車砲M7を搭載した戦車駆逐車を開発しました。この車両にアメリカ陸軍が関心を示し、T55として開発契約が結ばれました。

1942年から1943年にかけて試験が行われ、その結果を受けて改良型のT55E1が開発されました。しかし、アメリカ陸軍がより履帯式の戦車駆逐車を好んだため、T55E1は採用されませんでした。

T55とT55E1は、非公式に「クック・インターセプター」と呼ばれていました。

T55E1の主な特徴

8輪全輪駆動: 不整地での高い走破性を実現
3インチ砲: 限定的な射界ながらも強力な火力を発揮
12.7mm機銃: 副武装として対人、対空戦闘に対応
ユニークな駆動方式: それぞれにエンジンを持つ2基の4輪駆動ボギーを装備

登場作品

War Thunder: バトルパスで入手できるプレミアム車両として、アメリカの駆逐戦車T55E1が登場します。

参考文献

WarWheels T55E1 3-Inch 8x8 Motor Carriage retrieved on March 13, 2007
Duncan Crow and Robert J. Icks Encyclopedia of Armoured Cars
Haugh, David R. Searching for Perfection: An Encyclopaedia of U.S. Army T-Series Vehicle Development (1925-1958)

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