THE 夢人島 Fes.

THE 夢人島 Fes.

THE 夢人島 Fes.（ザ・むじんとう・フェス）は、サザンオールスターズのリーダーである桑田佳祐が提唱したロックフェスティバルです。このイベントは2006年8月26日と27日に静岡県浜松市の浜名湖ガーデンパークで開催されました。

フェスティバルの由来

「夢人島」という言葉は「無人島」とのダブルミーニングが込められています。サブタイトルには、人気テレビ番組のタイトルが並び、各番組と関連するイベントを連想させます。特にWOWOWは、サザンオールスターズの年越しライブを長年中継してきたことから、このフェスの生中継も担当しました。その結果、9月29日の夜にはバックステージを含む総集編が再放送されました。

フェスティバルの立ち上げ

本フェスティバルの起源は、桑田が2005年から2006年にかけて開催したライブツアー『みんなが好きです!』の中で、冗談半分で「無人島でライブをしたい」と発言したことに始まります。無人島でのライブは集客の問題から難しいため、「夢人島」という名称が考案されました。

出演アーティスト

このイベントに出演したアーティストは、桑田が所属するアミューズのアーティストを中心に、プライベートでの親交が深い福山雅治、ポルノグラフィティ、FLOW、BEGINなどが参加しました。また、桑田と深い友情を持つDragon Ashの降谷建志も、その権威で集まるアーティストたちによって話題となりました。

加えて、加山雄三も参加することが決まり、桑田がサポートする形で演奏が実施されました。このように、各アーティストのファンが集結するのも話題が広がる一因となりました。

フェスの規模と運営

このフェスティバルは、初日と二日目で合計12万人が動員される大規模なイベントでした。会場自体は56ヘクタールの広さで、東京ドームの約12個分に相当します。設定されたステージは高さ30メートル、幅200メートルに及び、準備には16日間がかけられました。

入場に際しては、シャトルバスの利用が条件とされ、1人あたり往復1,000円の料金が設定されましたが、その運行状況は十分ではなく、観客たちは長時間待たされることになりました。特に、入場の混乱から一部の観客は、演奏を聞くことができず残念な思いをすることがありました。

様々な問題にもかかわらず、トイレや飲食ブースの待機については多くの仮設が設置され、特に大きな混雑は避けられました。しかし、喫煙スペースの不足が問題視されました。なお、仮設トイレは510個設置されていました。

セットリストの魅力

出演したアーティストたちはいずれも有名曲を中心に演奏しました。特に、BEGINやGLAYは新曲を初披露し、サザンオールスターズはコアファン向けの選曲で魅了しました。また、桑田自身が挟む弾き語りも特別な趣向で、観客の歓声を浴びました。

終了後の反響

最終的に、入退場時の混雑やシャトルバスの不具合には批判が寄せられましたが、事故や怪我が発生しなかったことは評価されています。イベント後、主催側から謝罪が行われるなど、運営の難しさを実感させる出来事でもありました。

THE 夢人島 Fes.は、桑田佳祐の音楽への情熱や仲間との絆を感じさせる、記憶に残る特別なフェスティバルとなりました。

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