THE HANGOUT

THE HANGOUT（ザ ハングアウト）

『THE HANGOUT』は、日本のラジオ局J-WAVEで2014年10月1日から2016年9月29日（最終回は翌30日未明）にかけて放送された深夜のワイド番組である。

概要

本番組は、それまで放送されていた時間帯を刷新し、新たな深夜の顔としてスタートした。放送時間は毎週月曜日から木曜日の23時30分から翌1時00分までの90分間。日替わりでナビゲーターが登場し、それぞれの個性や専門分野に基づいたトーク、選曲、リスナーとの交流を展開した。番組タイトルは、友人などが集まる場所、たまり場といった意味合いを持ち、リスナーにとって気軽に立ち寄れるような雰囲気を目指していた。

ナビゲーター

番組の最も大きな特徴は、曜日ごとに異なる多彩なナビゲーター陣であった。それぞれの担当曜日は以下の通り。

月曜日：宇野常寛
評論家である宇野常寛が担当した月曜日は、アカデミックかつ現代社会の様々な事象を独自の視点で分析するトークが展開された。彼の担当回では、番組本編の終了後に動画配信プラットフォームであるニコニコ生放送を利用した「延長戦」が実施され、リスナーとのより深い交流や本編では話せなかった話題が提供された。これは、かつて宇野がニッポン放送で担当した『オールナイトニッポン0(ZERO)』での試みを踏襲する要素でもあった。
火曜日：川田十夢
テクノロジー分野を中心に活躍する川田十夢が担当した火曜日は、最新技術やイノベーションに関する話題が中心となり、リスナーの知的好奇心を刺激する内容が多かった。
水曜日：大宮エリー
作家、演出家、アーティストなど多岐にわたる活動を行う大宮エリーが担当した水曜日は、自由奔放でパーソナルなトークが魅力だった。彼女の放送では、まるで自身の個展やイベントのようなアットホームな雰囲気があり、時として「スナックエリー」と称されるように、酒を飲みながらリラックスした様子で進行することもあった。
木曜日：蔦谷好位置
音楽プロデューサー、作詞家、作曲家として知られる蔦谷好位置が担当した木曜日は、音楽に特化した内容が展開された。最新の音楽シーンや自身の制作活動にまつわるエピソード、リスナーからの音楽に関する質問への回答など、音楽ファンにとって興味深いプログラムとなっていた。

また、これらのレギュラーナビゲーターがスケジュールの都合などで休演する際には、様々な分野の人物がピンチヒッターとして登場した。例えば、2015年1月29日には蔦谷好位置の海外レコーディングに伴い増田セバスチャンが、同年4月15日には大宮エリーの海外出張に伴い辛酸なめ子が代打を務めるなど、普段とは異なる視点や雰囲気がもたらされることもあった。

コーナー・内包番組

番組内には、いくつかの定時コーナーや内包番組が存在した。

SHARE THE MISSION (0:20頃 - 0:30頃)
この時間は、曜日担当のナビゲーターが毎週設定される異なるテーマについて語るフリートークのコーナーであった。ナビゲーターそれぞれの考え方や視点がより深く掘り下げられた。
WORKER'S DELIGHT (0:40頃 - 0:50頃)
J-WAVEが連携する大学生・専門学校生のコミュニティ「J-WAVE WACODES」が制作に関わった内包企画。学生たちが実際に様々な企業を取材し、その企業の経営者や従業員へのインタビューを通じて、知られざる魅力や働きがいなどを紹介する内容であった。
* 過去のコーナー：NIPPON SEKIJUJISHA "GAKUKEN" The Reason Why
かつて番組内で放送されていた内包番組として、女優の南沢奈央がナビゲーターを務めた日本赤十字社の献血推進を目的とした広報番組があった。

放送・配信形態

『THE HANGOUT』はJ-WAVEの本局での放送に加え、一部のコミュニティFM局でもネットされていたが、コミュニティFMでは放送時間が短縮される場合もあったため、各局の番組表確認が必要だった。

さらに、前時間帯に放送されていた番組『HELLO WORLD』から引き継ぐ形で、YouTube Liveを通じたスタジオ内の映像配信が行われていたのが大きな特徴である。楽曲のオンエア中やCM中など、通常は音声のみとなる時間帯も、カメラは回っており、ナビゲーターやスタッフの様子が生中継されていた。この映像配信は『HELLO WORLD』の配信チームが引き続き担当していた。

番組の公式な情報は、放送終了後にアーカイブされたウェブサイトや、YouTubeチャンネル、公式X（旧Twitter）アカウントなどで一部を辿ることができる。番組ハッシュタグは「#hang813」がリスナー間で利用された。

『THE HANGOUT』は、個性豊かなナビゲーター陣と、ラジオ放送に留まらない映像配信などの実験的な試みによって、深夜ラジオに新たな風を吹き込んだプログラムとして記憶されている。

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