THE POINT OF LOVERS' NIGHT

「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」について

「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」は、日本の音楽グループTM NETWORK|TM_NETWORKの21枚目のシングルで、1990年にリリースされました。この曲は、TM NETWORK|TM_NETWORKの名前がTMNに変更される2か月前に発売された最後のシングルであり、重要な意味を持っています。最初は販売予定がなかったものの、音楽キャンペーンの一環として放送されたことから、ファンからの要望に応える形でシングル化されました。

背景

この楽曲は、マクセルのカセットテープ「NEW UDシリーズ」のプロモーションイメージソングとして、1990年3月10日からオンエアが始まりました。多くの問い合わせがあったため、急遽シングルとしてリリースされることになったのです。また、メンバーはそれぞれのソロ活動を行った後、この曲をリリースするまでに1年間のブランクがありました。さらに、本作からはインストゥルメンタルバージョンの表記が変わり、これまでの「Instrumental Mix」などの形は使われなくなりました。

当時、小室哲哉は映画製作会社「グラデミー」を設立しており、この楽曲をモチーフにした映画の企画も進めていましたが、実現には至らなかったようです。

音楽性

楽曲の内容に関して注目すべきは、歌詞が英語を使わず「巡り合う不思議」や「巡り合った2人の絆」が描かれている点です。サビの前半には急激なスピード感が表現されており、恋愛の臨場感が見事に映し出されています。小室哲哉はこの曲を、付き合い始めたカップルが共感できる内容にしていると話しています。宇都宮隆もこの制作過程について言及し、英語が使われないため注意が必要だったことを明かしています。その工夫により、曲が民謡的になりすぎないよう工夫が凝らされていました。

レコーディング

ギターはデュラン・デュランのギタリストであり、小室のソロ活動でサポートをしていたウォーレン・ククルロが担当しました。彼の力強いギター演奏は、TMNへのリニューアル後におけるハードロックスタイルへの移行を予感させるものでした。ドラムは当初、シンクラビアで打ち込みが行われており、アルバム『RHYTHM RED』に収録されるバージョンでは実際の演奏が用いられています。

リリース

「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」は、1990年7月7日にEPIC/SONY RECORDSから8cmCDとして発売されました。このシングルからは、7インチレコードやカセットテープでのリリースが行われなくなり、8cmCDのみが採用されました。

チャート成績

この楽曲は、TM NETWORK|TM_NETWORK名義としては2024年現在、唯一オリコン1位を獲得したシングルとして知られています。これにより、グループの名声がさらに高まることとなりました。

収録曲

このシングルには、収録アルバムとして「RHYTHM RED」（アルバムバージョン）をはじめ、ライブバージョンやリミックスがいくつか存在しています。また「TM NETWORK|TM_NETWORK THE SINGLES 2」や「STAR BOX」など、さまざまなコンピレーションアルバムにも収められているため、多くのファンに愛され続けています。

「THE POINT OF LOVERS' NIGHT」は、他のシングル同様、TM NETWORK|TM_NETWORKの音楽史において重要な位置を占めており、その人気は色あせることがありません。

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