TIGHTROPE (9mm Parabellum Bulletのアルバム)

9mm Parabellum Bulletが2022年8月24日にリリースした9枚目のオリジナルアルバム『TIGHTROPE』は、彼らの音楽的な進化とバンドとしての歴史を色濃く反映した作品です。

前作『DEEP BLUE』から約3年ぶり、トリビュートアルバムを含めると2年ぶりのフルアルバムとなる本作は、バンドにとって9枚目というメモリアルな作品であると同時に、結成18年目という節目を飾る作品でもあります。初回限定生産盤には、これまでのバンドのアーティスト写真と活動を振り返る『9mm Parabellum Bullet 1(+)8(=9)th Anniversary -Official Portrait History-』が付属し、ファンにとっては貴重なコレクションアイテムとなっています。

アルバムには、配信シングルとしてリリースされた「One More Time」「Spirit Explosion」「泡沫」を含む全11曲が収録されています。前作以降に発表されたシングル曲のうち「Blazing Souls」のみ収録されていません。

各楽曲には、制作背景やエピソードが込められています。

Hourglass: ギターレコーディング中に菅原卓郎の父親が亡くなったという悲しい出来事が、歌詞に反映されています。
One More Time: 7th配信シングルとしてリリース。
All We Need Is Summer Day: 夏フェスをテーマにした楽曲で、スタッフからの提案がきっかけで制作されました。
白夜の日々: 11thシングルとしてリリースされましたが、アルバム収録にあたりアレンジが変更されています。
淡雪: 7thアルバム『BABEL』制作時から存在していた楽曲で、滝善充が自身のスタジオで原型を作り、4回もの作り直しを経てようやく収録に至りました。
Tear: 5/8と6/8拍子、三連符の4/4拍子が組み合わされた変拍子の楽曲です。「淡雪」同様、『BABEL』期に存在していましたが、収録は見送られ、今回収録されました。
タイトロープ: アルバムの表題曲であり、最後に完成した楽曲。菅原卓郎は、レコーディング当日まで歌詞が完成しなかったと語っています。
Spirit Explosion: 8th配信シングルとしてリリースされたインストゥルメンタル楽曲。アルバムにインストゥルメンタル曲が収録されるのは、5枚目のアルバム『Dawning』以来9年ぶり。元々は新日本プロレスのテーマソング候補として書き下ろされた楽曲です。
泡沫: 6th配信シングル。
煙の街: ギターにはBOSSのCE-3コーラスが使用されています。

『TIGHTROPE』は、9mm Parabellum Bulletのこれまでの軌跡と、未来への展望が凝縮された、聴きごたえのあるアルバムです。各楽曲に込められた想いやエピソードを知ることで、より深く作品を理解し、彼らの音楽世界を堪能できるでしょう。

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