TOKYO GIRL 〜club mix version〜

荻野目洋子さんのシングル「TOKYO GIRL 〜club mix version〜」は、1993年6月23日にビクターエンタテインメントから発売されました。彼女の28枚目のシングルとなるこの楽曲は、NHKドラマ『ドラマ新銀河・トーキョー国盗り物語』のために制作された挿入歌のクラブミックスバージョンです。

ドラマのタイアップが決まった際、NHKとの打ち合わせが行われました。その中で、シングルとしてリリースされるクラブミックスバージョンと、ドラマに使用されるオリジナルバージョンを比較検討した結果、ドラマにはオリジナルバージョンの方がよりふさわしいという結論に至りました。そのため、番組内ではオリジナルバージョンが使用され、クラブミックスバージョンはシングルリリースという形で世に出ることになったのです。

この経緯から、オリジナルバージョンの音源は長らく一般には公開されませんでした。しかし、2010年にリリースされた荻野目洋子さんのデビュー25周年を記念した再発盤アルバム『Deluxe [+10]』にて、ボーナストラックとして収録され、ようやく日の目を見ることとなりました。ファンにとってはこのオリジナルバージョンの存在が長く待望されていたことでしょう。

シングル「TOKYO GIRL 〜club mix version〜」には、タイトル曲のクラブミックスバージョンに加え、カップリング曲として「海の珊瑚」が収録されています。両楽曲とも作詞は松本隆氏、作曲は林田健司氏によるものです。アレンジは、「TOKYO GIRL 〜club mix version〜」がE.S.P.、「海の珊瑚」が岩田雅之氏によって手がけられています。さらに、両楽曲のオリジナルカラオケも収録されており、カラオケファンにとっても嬉しい内容となっています。

「TOKYO GIRL 〜club mix version〜」は、荻野目洋子さんの音楽史における重要な一曲と言えるでしょう。クラブミュージックという当時としては新しい試みを取り入れたアレンジ、そしてドラマとのタイアップ、そして長らく幻の音源であったオリジナルバージョンの存在など、様々な要素が絡み合った興味深い作品です。このシングルは、荻野目洋子さんの幅広い音楽性と、時代を反映した音楽制作の姿勢を示す一例として、これからも高く評価されることでしょう。

松本隆氏と林田健司氏による作詞・作曲、そしてE.S.P.や岩田雅之氏といった当時第一線で活躍していた編曲家たちの手腕によって生み出されたこの楽曲は、時代を超えて聴き継がれる名曲として、多くのリスナーに愛され続けています。シングルCDは、荻野目洋子さんのオフィシャルウェブサイトなどでも確認できますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

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