『TRUE KISS DESTiNATiON』は、日本の
音楽ユニットTRUE KISS DESTiNATiONによるファーストアルバムです。このアルバムは、SMEの傘下にまだ入っていない期間にインディーズとして制作されましたが、販売にはSMEが協力したため、全国のCDショップで購入することができました。そのため、アルバムの外装フィルムにはSMEのCD番号やバーコードのシールが貼付されています。
アルバムのコンセプトは「少し高級な
デモテープ」で、全5万枚が限定発売されました。音造りにおいては、キック、スネア、ボーカル、ゴスペル風のコーラス、さらには
アナログシンセサイザーを豊富に取り入れ、低音の音圧を強調した
ミキシングが施されています。プロデューサーである
小室哲哉は、一部のFMラジオ局からはその名前だけで楽曲がかけられなかったが、本アルバムはそのラジオ局でも受け入れられ、純粋に音楽が評価されたことを喜んでいると述べています。
本作には、後のメジャーデビュー作『GRAVITY』にも収録されている多数の楽曲が含まれています。また、歌詞カードが掲載されていない点が意図的であり、作品自体に対するアプローチが反映されています。
収録曲一覧
1. RESPONSIBILITY
この曲は、後に発売されるアルバム『GRAVITY』にも異なるミックスで収録されています。
2. HOW DO YOU THINK?
このトラックは、インディーズ5枚目のシングルとしてもリリースされました。
リミックス版は2ndシングル「Girls, be ambitious!」に収録されています。
3. VICTIM
この曲はインディーズ3枚目のシングルで、オリジナルバージョンが収録されています。
リミックス盤も存在し、4枚目のシングルとして発売されました。
4. PURE MIND
こちらは、2ndシングル「Girls, be ambitious!」の8cmシングル版に収録されたオリジナルバージョンです。
5. CAN YOU DIG IT?
この曲もアルバム『GRAVITY』に異なるミックスで収録されています。
6. PRECIOUS MOMENTS -WHEN WILL I SEE YOU AGAIN-
インディーズ1枚目のシングルとしてリリースされたこの曲は、The Three Degreesのカバーで、オリジナルバージョンが収録されています。
7. HELLO AGAIN
このトラックは本アルバムにしか収録されておらず、特有の魅力を持っています。
8. EVERYBODY'S JEALOUS
1998年にリリースされたasamiのソロ曲「Friday nite」のリメイク版で、オリジナルバージョンではラップ部分が削除されています。
この曲は3rdシングルとしてもリリースされ、別ミックスがアルバム『GRAVITY』に収められています。
10. LONG & WINDING ROAD
アルバムのクレジットでは誤植があり、「WIDING」となっていますが正しくは「WINDING」です。この曲の歌詞は小室による麻美像を描いたものです。
参加ミュージシャン
背景コーラスにはLisa Fischer、Babi Floydなどが参加し、ギターには
小室哲哉と松尾和博が名を連ねています。また、DJとしてDRAGONが、シンセサイザー・プログラミングは村上章久と
岩佐俊秀が担当しています。製作を手掛けた
小室哲哉は、ボーカルディレクション、パフォーマンスの全般を監理し、アルバムの
ミキシングやマスタリングにも専念しました。
このアルバムは音楽シーンにおいて重要な一歩であり、ファーストアルバムとしての意義を放っています。