TRUE KiSS DiSC

TRUE KiSS DiSCの全貌

TRUE KiSS DiSC（トゥルー・キス・ディスク）は、かつて日本の音楽界で注目を集めたレーベルであり、音楽プロデューサーの小室哲哉によって設立されました。このレーベルは1998年にニューヨークで設立され、彼の独自の音楽スタイルを反映したアーティストを支援することを目的としていました。

設立背景と理念

TRUE KiSS DiSCは、設立初期には小室哲哉自身がインディーズレーベルとして始めましたが、1999年にはSMEJ（ソニー・ミュージックエンタテインメントジャパン）の傘下に入りました。このレーベルは「音色先行」をテーマに掲げ、小室が楽しめる音楽を制作し、アーティストが個性を表現できる環境を提供しました。特に、「デジタル配信や他メディアとの融合」を重視し、マルチメディア展開を目指しました。

ロゴとサウンドロゴ

レーベルのロゴデザインは、有名なデザイナーであるダロルド・ファーガソンによって制作されました。初期のサウンドロゴは、スピーカーに口紅で描かれたロゴが印象的でしたが、2000年には新たなサウンドロゴが導入され、黒い背景に新しいデザインが表示されました。CMのエンディングには、このレーベル専用のサウンドロゴが採用されていました。

主なアーティストと作品

レーベル発足直後にリリースされた作品には、アナログレコード「PRECiOUS MOMENTS -WHEN WILL I SEE YOU AGAIN-」や、鈴木あみのシングル「Nothing Without You」などがあります。1999年には、レーベルの所属アーティストと海外のアーティストによるコラボレーションを含むオムニバスアルバムの発売が計画されていましたが、実現には至りませんでした。各アーティストが独立してプロデュースすることが推奨され、特に小室哲哉の名義でなく、レーベル自体がアーティストの声を代表することを重視しました。

活動の終息

しかし、2001年に入ると、レーベルの運命は暗雲に覆われました。Kiss DestinationやTM NETWORK|TM_NETWORKなどのアーティストが他のレーベルに移籍し、鈴木あみも契約上の問題から新曲をリリースできなくなりました。このような状況が続き、2001年5月にはベストアルバム「FUN for FAN」のリリースを最後にTRUE KiSS DiSCは活動を休止せざるを得なくなりました。

最後のサイトとその影響

TRUE KiSS DiSCの公式サイトは、鈴木あみの「FUN for FAN」発売後、SMEJのアーティストページにリダイレクトされる形で存続し、2004年初頭まで続きましたが、その後は無関係のサイトとして存在していました。現在もSMEJ公式サイトでは、TRUE KiSS DiSCに関連するアーティストの情報が掲載され続けています。

まとめ

TRUE KiSS DiSCは、小室哲哉のコンセプトが具現化された音楽レーベルとして、短い期間ながらも多くのアーティストと作品を世に送り出しました。レーベルの理念やアーティストとの関係性を振り返ることで、当時の音楽シーンの一端を知ることができるでしょう。

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