Takeshi Kobayashi meets Very Special Music Bloods

Takeshi Kobayashi meets Very Special Music Bloods

『Takeshi Kobayashi meets Very Special Music Bloods』は、音楽プロデューサー小林武史が2018年にリリースしたコンピレーション・アルバムです。ユニバーサルシグマから発売され、小林が近年プロデュースした作品の中から、特にコラボレーションに焦点を当てた楽曲が集められています。

背景と音楽性

このアルバムは、単なるベスト盤ではありません。収録曲の多くが、アーティスト同士の創造的な出会いによって生まれた、ここでしか聴けない貴重な音源です。特に注目すべきは、収録曲11曲のうち8曲が、小林が音楽プロデュースを手がけた東京メトロのCMソングである点です。これらの楽曲は、CMという短い時間の中で、都会の風景や人々の営みを鮮やかに描き出しています。

アルバムの構想は、東京メトロのCM制作初期から存在していたと言われています。また、小林が実行委員長を務める総合芸術祭『Reborn-Art Festival』に関わる楽曲も収録されており、アルバム全体を通して「出会い」や「人の営み」といったテーマが貫かれています。音楽を通じて、人と人、人とアート、人と自然が繋がり、新たな価値が生まれる。そんな小林の想いが込められた作品と言えるでしょう。

リリース形態とアートワーク

アルバムは通常盤のみで発売され、スリーブケース仕様となっています。また、2018年11月3日には、完全限定生産のアナログ盤が2枚組でリリースされました。アナログ盤は180g重量盤仕様で、カッティングはメトロポリス・スタジオ・ロンドンのエンジニア、ティム・ヤングが担当。音質にも徹底的にこだわった、ファン垂涎のアイテムとなっています。

アートディレクターは、藤田 "TOKYO SPECIAL" 武志と吉永裕介が担当。アルバムのコンセプトを視覚的に表現した、洗練されたデザインが魅力です。

収益の寄付

本作の収益の一部は、ap bankを通じて総合芸術祭『Reborn-Art Festival』の活動などに充てられます。音楽を通して社会貢献を目指す、小林武史の姿勢が表れています。

収録曲について

アルバムには、Bank Band with Salyuによる「to U (Tokyo Metro version)」、絢香 & 三浦大知による「ハートアップ」など、豪華アーティストによる多様な楽曲が収録されています。これらの楽曲は、CMソングとして親しまれているものから、アルバムのために書き下ろされたもの、ライブ音源まで、バラエティに富んでいます。

特に注目すべきは、初CD化された楽曲が多い点です。Reborn-Art Session（櫻井和寿 小林武史）による「What is Art?」や、Salyu × 小林武史による「魔法（にかかって）」など、貴重な音源をCDで楽しめるのは、このアルバムならではの魅力と言えるでしょう。

まとめ

『Takeshi Kobayashi meets Very Special Music Bloods』は、小林武史の音楽プロデューサーとしての才能と、多様なアーティストとのコラボレーションが生み出す化学反応を堪能できる作品です。CMソングという枠を超え、普遍的なメッセージと実験的な音楽性が融合した、聴きごたえのあるアルバムと言えるでしょう。音楽ファンはもちろん、アートや社会貢献に関心のある方にもおすすめの一枚です。

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