Terry's Terry

Terry's Terryに関する詳細

静岡県浜松市に拠点を置く「Terry's Terry」は、アコースティックギターを中心に展開するギターブランドです。ブランド名の略称「T'sT」でも親しまれるこの工房は、数々の独自モデルを手掛けており、特にオーダーメイドの高品質なギターが多くのファンに支持されています。主に、ギターデザイナーの「テリー中本」、本名中本輝美が中心となり、1990年に設立された「てりーずカンパニー」で製作されています。

バックグラウンドの歴史

テリー中本氏は、ヤマハのデザイナーとしてキャリアを積んだ後、独立し浜松で工房を開設しました。ギター製作には、ヤマハから独立した関道雄や仲鉢昌志も参加しています。Terry's Terryは、少人数で手作業によるオーダーメイドを基本とし、他のギターブランドとは一線を画す存在となっています。製作の特性上、一度に多くは製造できず、顧客の手元に届くまでに数年かかることもあるため、作品は希少価値を持つものとなっています。

期間限定モデルや協賛イベントも多数ある中、2010年には創業20周年を記念し「20th Anniversary Model」を発表しました。

モデルと仕様

Terry's Terryの代表的なモデルはTJ、TM、TS、TCJ、TMJ、TLA、Paul Simonなど多数あります。各モデルはそれぞれ異なる特徴を持ち、例えば「J」はジャムボモデル、「M」はミディアムモデル、「S」はスモールモデルを表しています。型番にはカッタウェイや特別注文を意味するアルファベットも含まれています。

兄弟ブランド

Terry's Terryには兄弟ブランドも存在します。中でも「TSK」は、テリー中本氏と坂崎幸之助が2003年からコラボレーションで開発したOEM製品で、Terry's Terryをベースにしつつ、より手頃な価格設定を実現しています。モデル名には、テリー中本氏の好みに基づく番号付けがされています。

また、「Terry's Casual」は2007年に、てりーずカンパニーの設計図をもとに中間のグレードとして製造され、同様にテリー中本氏によって検品されています。「Terry's Terry Premium Terry」は2018年にデビュー45周年を祝してリリースされた特別版で、他のラインとは明確に異なる特徴を持っています。

使用アーティスト

このブランドのギターは、多くの著名アーティストによって使用されており、坂崎幸之助や高見沢俊彦、さだまさし、南こうせつなどがその名手です。特に坂崎さんは、様々なモデルを愛用し、ライブやCM等でも積極的に使用しています。

独自のエピソードと広がり

テリー中本氏はAPXやLシリーズなどのデザインにも携わっており、ファンの間では生みの親とも称されています。また、彼のプロデュースによるダイニングバーや居酒屋も浜松市内に存在しましたが、残念ながら閉店しています。普段のギター製作以外でも、プロモーションや広告でもその存在感を示しています。

Terry's Terryは、アコースティックギター界において特別な地位を築き続けており、今後の展開にも期待が寄せられています。

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