Time Protocol

TIMEプロトコル（タイムプロトコル）は、インターネットプロトコルスイートの一部であり、1983年にRFC 868として正式に定義されました。このプロトコルの主な目的は、異なるシステムやサイト間で、機械が解釈可能な形式で日付と時刻を提供することにあります。

プロトコルの仕組み

TIMEプロトコルは、TCP（Transmission Control Protocol）またはUDP（User Datagram Protocol）を使用します。クライアントは、ポート番号37番（ウェルノウンポート）でTIMEプロトコルを実装したサーバーに接続を試みます。サーバーは、接続を受信すると、1900年1月1日0時0分（UTC）からの経過秒数を表す、32ビットの符号なし整数（ネットワークバイトオーダー形式）をクライアントに送信し、接続を閉じます。

UDPを使用する場合、クライアントはサーバーにUDPデータグラムを送信する必要があります。これは、UDPがコネクションレスプロトコルであるため、サーバーはデータグラムを受信するまでクライアントの存在を認識しないためです。

2036年問題

TIMEプロトコルでは、時刻を表すために32ビットの固定長データを使用しています。これにより、約136年ごとにタイムスタンプがオーバーフローし、値が0に戻るという問題が生じます。これは「2036年問題」として知られており、2036年2月7日に発生します。この問題により、TIMEプロトコルは現在では推奨されていません。

過去の利用と現状

かつては、多くのUNIX系オペレーティングシステムで、rdateユーティリティを用いてコンピュータの時計を同期させるためにTIMEプロトコルが利用されていました。しかし、現在ではより正確で洗練されたNetwork Time Protocol（NTP）や、それに対応するntpdateユーティリティが主流となっています。NTPは、1秒以下の精度での同期が可能であり、TIMEプロトコルに比べて多くの利点があります。

inetdでの実装

UNIX系のシステムでは、TIMEプロトコルサーバーはinetdファミリーのデーモンに組み込まれています。通常、TIMEプロトコルのサービスはデフォルトで無効になっていますが、/etc/inetd.confファイルに以下の行を追加し、inetdの設定をリロードすることで有効にできます。


time stream tcp nowait root internal
time dgram udp wait root internal

関連プロトコル

TIMEプロトコルは、他のシンプルなネットワークプロトコルと関連があります。

ECHOプロトコル：受信したデータをそのまま返すプロトコル。
DISCARDプロトコル：受信したデータを破棄するプロトコル。
DAYTIMEプロトコル：人間が読める形式で日付と時刻を提供するプロトコル。
CHARGENプロトコル：文字を生成するプロトコル。

また、より高度な時間同期プロトコルとして、以下のものがあります。

Network Time Protocol (NTP)
Simple Network Time Protocol (SNTP)
Precision Time Protocol (PTP)

外部リンク

vervest.org - HTTP Time Protocol
* freestone-group.com - FG Time Sync

これらのリンクは、TIMEプロトコルに関連する情報をさらに深く理解するのに役立ちます。特に、HTTP Time Protocolは、TIMEプロトコルの代替としてWeb技術を使用する興味深いアプローチを示しています。

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