timelesz project:アイドルグループの進化と再生
2011年にデビューした男性アイドルグループtimelesz(旧名:Sexy Zone)は、
2022年と
2024年にメンバーの脱退を経験した後、
2024年4月にグループ名を改め、新たなメンバーを迎えることを発表しました。そして始まったのが、新メンバーオーディション企画『timelesz project』(略称:タイプロ)です。
このオーディションは、単なるメンバー補充ではなく、グループの再生、そしてさらなる飛躍を図るための、非常に重要な試みでした。提案者はメンバーの
菊池風磨氏で、
中島健人氏の脱退後、「現状維持ではなく、大改革が必要」とのメンバー3人の話し合いの結果、実現したものです。当初、
佐藤勝利氏と
松島聡氏は戸惑いを見せていたものの、最終的には3人での決断としてオーディション開催に踏み切りました。
グループの改名と新メンバー加入という大きな決断は、ファンや関係者に大きな衝撃を与えました。「同じ歩幅で歩こう」というグループのメッセージをどのように伝え続けるのか、という葛藤もメンバーにはありました。しかし、彼らは変化への決意と、新たなエンターテインメントを届ける強い意志を持って、このオーディションに臨みました。
オーディションの展開と審査
オーディションは、書類選考である一次審査から始まりました。応募総数は18,922件にのぼり、timeleszメンバー自らが書類選考に参加しました。
一次審査を通過した350名の候補者は、
東京都と
大阪府の2ヶ所で開催された二次審査に進みました。審査では、自己紹介と課題曲の歌とダンスの披露が行われ、timeleszメンバーに加え、ダンストレーナーのNOSUKE氏、ボーカルトレーナーの宮本美季氏が審査員として参加しました。課題曲は嵐、
KAT-TUN、
KinKi Kidsなど、
ジャニーズ事務所所属グループの楽曲が中心に選曲されましたが、timeleszの楽曲は含まれていませんでした。
二次審査を通過した36名は、さらに厳しい三次審査に挑みました。三次審査は3日間かけて行われ、まず全員でV6の楽曲「Can do! Can go!」の振り入れを行い、暫定順位が決定されました。その後、9人1組の4チームに分けられ、それぞれのチームが課題曲を練習し、中間発表、最終発表を経て、15名が合格しました。timeleszメンバーは、チームでの練習にも関わらず、三次審査は「個人戦」であることを強調し、個人順位によって合格者を決定しました。
『timelesz project -AUDITION-』は、
2024年9月13日より
Netflixで日本を含む190以上の国と地域で配信されました。配信プラットフォームの選定にあたっては、メンバー3人は様々な選択肢を検討していたものの、最終的には
Netflixからの協力提案を受け入れました。
配信に先駆け公開された予告映像では、
菊池風磨氏の独特な言い回しや表情が話題となり、“
菊池風磨構文”としてX(旧Twitter)でトレンド入りするなど、大きな注目を集めました。この発言は、
歌詞やダンスを完璧にこなせていなかった候補者の志望動機が「女の子をドームで埋めたい」というものであったことへの反応だったことが、本編配信後に明らかになりました。
まとめ
『timelesz project』は、単なるオーディション番組にとどまらず、アイドルグループの進化、再生、そしてエンターテインメントの可能性を示した画期的な試みでした。オーディション参加者たちの真剣な姿、そしてtimeleszメンバーの葛藤や決意は、視聴者に強い感動を与え、大きな反響を呼びました。この番組は、アイドルグループのあり方や、エンターテインメントの未来を考えるきっかけとなったと言えるでしょう。