Tonight I need your kiss

「Tonight I need your kiss」について

「Tonight I need your kiss」（トゥナイト・アイ・ニード・ユア・キッス）は、1998年の9月9日に発表された甲斐よしひろの13枚目のシングルです。このシングルは、彼が東芝EMIからSMEJ Associated Recordsに移籍した後の最初の作品であり、音楽プロデューサーとして著名な小室哲哉との初めてのコラボレーションによるものです。この楽曲は1999年に発売されたCD-BOX『HIGHWAY 25』にも収録されています。

制作背景

本作では、コラボレーションをテーマにしており、その意図が明確に表れています。甲斐よしひろ自身から小室哲哉に対し、このシングルを彼とのプロジェクトの第一弾と位置付けることを伝えました。小室は歌詞のテーマとして「届きそうで届かない世界」というアイデアを提案し、これが甲斐にとってのインスピレーションとなりました。甲斐はこのテーマを「喪失感」と解釈し、それに基づいて歌詞を作成しました。小室はこの詞に対して「大丈夫」と言って全く手直しを入れなかったとされています。このエピソードからも、小室の信頼が伺えます。

甲斐は振り返り、この曲のメロディがテーマを雄弁に表現しているため、聴き手が理解するための十分な力を持っていると感じていたと述懐しています。また、1990年代のAOR（アダルト・オリエンテッド・ロック）として、従来にはない新しい音楽スタイルを生み出したと認識しています。これは、当時の音楽シーンにおいても新鮮な衝撃を与えたと言えるでしょう。

収録曲

「Tonight I need your kiss」は、以下の楽曲が収録されています。すべての歌詞の著作権は甲斐よしひろに、作曲と編曲の権利は小室哲哉に帰属しています。

1. Tonight I need your kiss
2. Tonight I need your kiss 〜Summer Groove MIX〜
- Mix & Remix by Keith "KC" Cohen
- Additional Production by George Black
- このバージョンにはトランスの要素が取り入れられています。
3. Tonight I need your kiss 〜TV MIX〜

これらの楽曲は、全て独自のアレンジが施されており、原曲の魅力を最大限に引き出しています。特に「Summer Groove MIX」では、トランスというジャンルを取り入れたダンスミュージックとしての側面も見せています。

音楽シーンに与えた影響

「Tonight I need your kiss」は、1998年の音楽シーンの中で、甲斐よしひろの新たなスタートを象徴する重要な作品です。この楽曲が与えた影響は、聴く人々にとっても新鮮であり、同時に深い感情を呼び起こすものでした。甲斐と小室によるコラボレーションは、その後もさまざまな形で続いていくこととなります。

このシングルは、甲斐よしひろの音楽的な進化を示す一方で、時代の変化を反映した作品として記憶されることでしょう。

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