Trinity (CHEMISTRYのアルバム)

CHEMISTRYの7枚目のアルバムとして2012年1月25日にリリースされた『Trinity』。

本作は「三位一体」というテーマを掲げ、CHEMISTRYとしての楽曲に加え、川畑要と堂珍嘉邦それぞれのソロ作品が収録されているのが特徴です。各アーティストの個性が際立つ構成となっており、CHEMISTRYとしての魅力と、それぞれのソロ活動で培われた音楽性が融合した作品と言えるでしょう。

川畑要は、CHEMISTRYとソロの個性の違いが交わることでCHEMISTRYというものが生まれると語り、CHEMISTRYに相乗効果が生まれたからこそできた楽曲だと述べています。堂珍嘉邦は、ライブでのパフォーマンスを意識し、ダンスの振り付けを取り入れた楽曲を制作したことを明かしています。

初回生産限定盤は、通常盤と同じ収録曲数でありながら、CHEMISTRYパート、川畑要ソロパート、堂珍嘉邦ソロパートの3種のCDとジャケットに分割されたBOX仕様となっています。また、特典DVDとして、1時間の映像「CHEMISTRY 10th Anniversary in NY Directors Cut Edition」が封入。この映像は、2011年9月3日にMUSIC ON! TVで放送された「CHEMISTRY 10th Anniversary in NY」のディレクターズカット版です。

収録曲に関して、堂珍嘉邦が振り付けを宇宙探査隊をイメージした楽曲「Trinity」は、自身がテーマソングを担当した「交響詩篇エウレカセブン」の「sakura」を意識したとのこと。Dlife開局イメージソングである「Dreamy Life」は、ウォルト・ディズニー・カンパニーを意識し、「シンデレラ」のような世界観を表現したと語っています。片思いをテーマにした「sub-way」は、作詞から楽曲のイメージを膨らませて制作された楽曲です。「HERO」は、2011年の川畑要ソロツアーで披露された楽曲で、東日本大震災を意識し、困難な状況に陥った人々へ寄り添いたいという気持ちが込められています。人間の二面性をテーマにした「Lucid dream」や、「自分を追い込んだ愛を跳ね返すイメージ」を表現した「Failure」など、堂珍嘉邦のソロ楽曲は、CHEMISTRYでは表現しきれなかったロックテイストや内面的な部分が色濃く反映されています。

通常盤と初回限定盤で収録曲は異なりますが、どちらもCHEMISTRY、川畑要、堂珍嘉邦それぞれの個性が楽しめる内容となっています。初回限定盤には特典DVDが付属するなど、より豪華な内容となっています。

その他、店舗限定の先着購入特典として、CHEMISTRY、堂珍、川畑のフォトカードがランダムで封入されるキャンペーンも実施されました（一部のCHEMISTRYフォトカードにはサイン入り）。

『Trinity』は、CHEMISTRYの新たな一面と、それぞれのソロ活動での成長が感じられる、ファン必聴のアルバムと言えるでしょう。

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