Twitpic

Twitpic: Twitter上の画像共有サービスの歴史

Twitpic（ツイピク）は、Twitter上で画像や動画を投稿できるサービスであり、Twitpic社（Twitpic, Inc）によって提供されました。このサービスは、Twitterの公式な画像共有機能が存在しない時期に発表され、ユーザーが気軽に写真やビデオを共有できるプラットフォームとして広まりました。現在は、そのサービスは終了していますが、機能とデータは買収したTwitter社により引き継がれました。

概要

Twitpicは、Twitterアカウントを使用してユーザーが画像や動画をコメント付きでアップロードできるもので、投稿されたコンテンツはTwitterのタイムライン上でツイートとして表示されました。ただし、画像は別途管理される必要があったため、Twitterの完全なサービスの一部ではありませんでした。

歴史

Twitpicは2008年にアメリカ合衆国オクラホマ州のクレアモアで設立され、同年にノア・エバレットによって初めて公開されました。当初は画像投稿のみの機能を提供していましたが、2011年2月からは動画の投稿も可能となりました。Twitterが公式の画像投稿サービスを開始する直前の2011年5月30日には、カナダのSysomos社の調査によれば、同日に投稿された画像リンク付きツイートのうち45.7%がTwitpicを利用していたことが示されています。これにより、Twitpicは当時の主要な画像共有サービスの位置を確立しました。2012年7月25日には公式のAndroidアプリがリリースされ、より多くのユーザーに利用されるようになりました。

サービスの終了

Twitpicは2014年9月25日にサービスを終了する意向を発表し、その理由はTwitter社から商標登録に関する通告を受けたためでした。Twitpic側は、商標を守るためのリソースが不足しているとし、残念ながら閉鎖を決定するに至ったと述べています。実際には、2009年以降に商標登録を試みていましたが、2013年に却下されており、この問題がサービスの継続に影響を与えたことは明らかです。Twitter社側は、自社のブランドを守ることは当たり前であるとしつつ、Twitpicのサービス終了を残念に思う旨を表明しました。

その後、ツイッターはTwitpicを買収する意向を示しましたが、買収の話は破談になり、結局、2014年10月25日をもってTwitpicは正式に閉鎖されることになりました。この一連の混乱に関して、ノア・エバレットは存続についての情報を早めに共有したかったためと説明しています。

閉鎖後、Twitter社はTwitpicのドメインとユーザーデータを取得したことが発表され、既存ユーザーはログインし、自分の投稿データを管理することができました。しかし、サービスが完全に終了したため、ユーザーによる新しい投稿はできなくなり、Twitpicのアプリは各ストアから削除されることとなりました。

また、ユーザーは自らの投稿データをエクスポートする機能も持っていたため、過去のデータを保持する手段は存在しましたが、新規投稿は不可能となりました。

まとめ

Twitpicは、当初はTwitter上での画像・動画シェアの先駆けとなったサービスであり、その後の公式の機能拡充に影響を与えました。サービスが終了した今でも、その影響はTwitterのユーザー体験に残っています。

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