Tysスーパー編集局

tysスーパー編集局

『tysスーパー編集局』（ティーワイエス スーパーへんしゅうきょく）は、山口県を放送対象地域とするテレビ山口（tys）が制作・放送していたローカルニュース・情報番組です。2005年3月28日に、それまで放送されていた『TYS夕やけニュース21』の後番組としてスタートし、約11年半にわたり夕方のローカル報道の中心を担いました。略称は「スパ編」として親しまれていました。

番組コンセプトと内容

本番組は、「『?』『疑問』を『なるほど!』に変える。」というコンセプトを掲げ、視聴者が抱くニュースへの疑問を分かりやすく解説することに重点を置いていました。単に出来事を伝えるだけでなく、その背景や影響を掘り下げ、視聴者の理解を深めることを目指しました。また、これまでのローカルニュース番組には見られなかった新しい試みを積極的に取り入れたのも特徴です。例えば、山口県ゆかりの地元アーティストをスタジオに迎えるコーナーを設けるなど、地域の文化や人物にも光を当てていました。

セットと演出の変遷

番組開始当初、セットは非常に個性的でした。ヘッドラインが黒板に書かれていたり、キャスターの席が別々だったり、ソファーが置かれていたりと、ニュース番組としては珍しいレイアウトが採用されていました。しかし、2006年4月3日のリニューアルを経て、一般的な「座ってニュースを伝える」形式へと変更されました。その後も、机や椅子の配置、カメラワークなどにややユニークな点が残されていましたが、2008年の再リニューアルでは、全国ネットのニュース番組『イブニング・ファイブ』を意識したよりオーソドックスなスタイルへと変化していきました。画面右上に表示されるテロップデザインなどは、同時期のTBS系列の報道番組『Nスタ』を参考にしていたとされています。

放送時間の変遷と編成

本番組の放送時間は、JNN系列の全国ニュース番組の編成変更に合わせて度々改定されました。開始当初の18:16-18:52から始まり、2009年春の『総力報道!THE NEWS』開始に伴い18:05-18:45に。同年秋には『総力報道!THE NEWS』の短縮と『イブニングワイド』の開始により17:49-18:40と拡大し、この時期にはtysとして初めて全国ニュースをローカル枠に内包する形をとりました。2010年春の『Nスタ』開始以降は18:15-19:00となり、2013年4月からは17:45-17:50に短時間の速報枠「きょうのスパ編」を設けるなど、複雑な編成を経て放送されていました。また、夕方の本編を再編集した『スーパー編集局・深夜便』も同日深夜に放送されていた時期があります。なお、番組開始当初からハイビジョン制作が実施され、2006年の地上デジタル放送開始に合わせて一般向けのハイビジョン放送も始まりました。

主な出演者

番組のキャスターや各コーナー担当者は、主にテレビ山口のアナウンサーが務めました。主な出演者として、2009年10月から2代目メインキャスターを務めた香川純也アナウンサーをはじめ、サブキャスター、気象情報担当、スポーツ担当、リポート担当など、多くのtysアナウンサーが出演しました。周南市に設けられたスタジオから県東部のニュースを伝える担当者もいました。過去には、初代メインキャスター（局長名義）の横溝洋一郎アナウンサーや、気象予報士の大波多美奈氏などが番組を支えました。

番組の終焉

2016年9月2日をもって、『tysスーパー編集局』はその歴史に幕を下ろしました。これは、番組のリニューアルによるものであり、同年9月5日からは新たな夕方のローカルニュース番組『tysニュースタイム』へとバトンが引き継がれました。

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